小坂順造

小坂 順造について

小坂順造（こさか じゅんぞう、1881年3月30日 - 1960年10月16日）は、長野県生まれの日本の実業家および政治家として知られています。彼は日本の電力業界や新聞業界での功績で特に評価され、多くの重要なポジションを歴任しました。

生い立ち

小坂は上水内郡柳原村で、小坂善之助の長男として誕生しました。善之助は信濃毎日新聞社長や衆議院議員も務めた人物で、家系は政治やメディアの世界で深い影響力を持っていました。順造は旧制長野中学校を卒業後、1904年に東京高等商業学校を卒業し、商業界に足を踏み入れます。卒業後は日本銀行に入行し、その後信濃銀行や信濃毎日新聞社の役職にも就きました。

実業家としてのキャリア

1908年に日本銀行を退職後、順造は信濃銀行の取締役に就任、その後1923年には長野電灯の社長に就任しました。1930年には信越窒素肥料を経営し、その後1931年には同社の社長に就任。また、1940年には社名を信越化学工業へと変更しました。1950年には日本発送電の総裁に選ばれ、電力事業の発展に寄与しました。さらに1954年には電源開発の総裁も務め、電気事業経営者会議の委員長としても活躍しました。

政治家としての経歴

1912年に第11回総選挙に立憲政友会公認で立候補し、衆議院議員として初当選。以降、立憲民政党に所属し、1929年には拓務省の政務次官に就任。1932年には貴族院の多額納税者議員に選出され、1946年には枢密顧問官としての役割も果たしました。彼の政治的キャリアは、戦間期から戦後にかけて日本の政界で重要な役割を果たしました。

個人的な生活と晩年

小坂順造は1960年に79歳で亡くなりました。死因は心筋梗塞で、東京都世田谷区の自宅で療養中のことでした。彼の住居は区指定の有形文化財として保存され、現在は区立瀬田四丁目旧小坂緑地として公開されています。家族は小坂善太郎（外務大臣）、小坂徳三郎（運輸大臣）、小坂憲次（文部科学大臣）など、政界で活躍する多くの者を輩出しています。

勲章と栄典

小坂はその功績に対して多くの栄典を受けています。具体的には、従五位から始まり、正五位への昇進、さらには勲四等瑞宝章、勲三等瑞宝章など、様々な勲章が授与されました。また、海外の勲章としては満州帝国からの幾つかの功労章も授与されています。

まとめ

小坂順造はその実業家としての成功と政治家としての貢献により、日本の近代史に名を刻んだ人物です。彼の生涯は、多くの日本人にインスピレーションを与え、現在もその影響が残っています。

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