小山上

小山上（しょうせんじょう）について

小山上は、645年から685年にかけて日本で使用された冠位の一つであり、古代日本の位階制度における重要な位置を占めていました。この冠位は、大化5年（649年）2月に導入され、最初は19階の中で13位に相当しました。664年以降は、26階において16位に昇格し、小山上、中、下の3つの階に分かれることとなりました。

小山上の歴史

小山上の冠位は、かつての13階制の一部として存在した小青の一部が分割されて誕生しました。この制度の最初の導入は645年にさかのぼりますが、672年に改変が行われ、冠位の名称がかつてないほどに再構成されました。これにより小山上は位置を変え、新たな階層の中でその役割を継続しました。小山上は、664年に小山中が新設されることで再び変化を遂げ、最終的には686年の冠位48階制の改定により、この冠位は廃止されることとなりました。

叙位された人物たち

小山上の冠位は、その有名な位置づけゆえに多くの著名な人物に授与されました。『日本書紀』に記載されている人物の中には、白雉4年（653年）に遣唐使の大使として派遣された吉士長丹が含まれます。彼は帰国後、その功績により小花下に昇進しました。同じ年、記録には副使の吉士駒が小乙上として叙位されたことも言及されており、帰国後に小山上へ昇格しています。あわせて、百舌鳥土師土徳は白雉5年（654年）の孝徳天皇の殯宮を管理し、天智天皇10年には亡命百済人たちへ一斉に冠位が授けられ、この中には小山上を受けた者たちが含まれました。具体的には、達率の徳頂上、吉大尚、許率母、角福牟といった人物たちで、彼らはそれぞれ異なる分野での専門知識を有していました。

小山上の出土記録

興味深いことに、1975年度の飛鳥京跡第51次調査において出土した木簡の中に「小山上」との記述が見つかっています。これにより、小山上が647年から664年の間に存在していたことが実証されました。木簡の状態をもとに正確な時期が特定されていますが、これは古代の位階制度に関する貴重な資料となっています。

結論

小山上は古代日本の社会制度における重要な冠位として、様々な地位や役割を担った人物たちを輩出しました。その変遷をたどることで、当時の社会構造や政治的な変動を理解する手がかりともなります。また、出土した木簡などの考古学的証拠は、歴史の継承においても非常に価値のある情報を提供しています。

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