小山秀朝

小山秀朝（おやま ひでとも）

小山秀朝は、生年不明ながら、建武2年（1335年）に没した鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての武将です。小山貞朝の子であり、小山氏の第8代当主として知られています。官位は大夫判官でした。初名は小山高朝といいました。

生涯

小山秀朝は、下野国小山城を領有する大名でした。当初は北条氏に従い、鎌倉幕府第14代執権である北条高時から偏諱を受け、高朝と名乗っていました。元弘元年（1331年）の元弘の乱では、幕府軍の一員として後醍醐天皇の笠置城攻めや楠木正成の下赤坂城攻めに参加し、武功を挙げました。

しかし、正慶2年/元弘3年（1333年）に新田義貞が鎌倉攻略の兵を挙げると、秀朝はこれに呼応して幕府に背き、鎌倉幕府滅亡に貢献しました。この功績により、後醍醐天皇による建武政権下では下野守に任じられました。具体的な時期は不明ですが、この頃に北条氏から賜った「高」の字を捨てて、秀朝と改名したと考えられています。

建武2年（1335年）、北条高時の遺児である北条時行が中先代の乱を起こし鎌倉に攻め入ろうとした際、秀朝は武蔵国府中でこれを迎え撃ちましたが、北条軍の猛攻に遭い大敗を喫し、同年7月13日に戦死しました。この戦いでの敗北は、小山氏にとって惣領である秀朝と多くの家臣を失うという、深刻な打撃となりました。家督を継いだ嫡男の小山朝郷（初め常犬丸、のちに朝氏）はまだ幼く、この出来事はその後の動乱期における小山氏の動向に大きな影響を与えることとなりました。

大正4年（1915年）、秀朝の忠義を称えられ、正五位が追贈されました。

参考文献

安田元久 編『鎌倉・室町人名事典』（コンパクト）新人物往来社、1990年。

外部リンク

『小山秀朝』 - コトバンク

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