小川利夫

小川利夫（おがわ としお）

プロフィール

小川利夫は、1926年5月17日に神奈川県で生まれ、2007年7月21日に生涯を閉じました。教育学者として、名古屋大学名誉[[教授]]を務めました。東京大学を卒業後、日本社会事業大学助[[教授]]を経て、名古屋大学教育学部の助[[教授]]となり、後に教授、そして教育学部長を歴任しました。1989年に名古屋大学を定年退官し、名誉[[教授]]の称号を受けました。その後、愛知大学の教授も務め、1997年に退職しました。また、日本社会教育学会の会長も務めるなど、教育界に大きな足跡を残しました。

研究分野と業績

小川利夫の研究は、社会教育、青年期教育、教育福祉といった広範な分野に及びます。特に、戦後の社会教育の発展と、人々の学習権の保障に力を注ぎました。彼の研究は、教育の理論と実践の両面から、社会教育の意義を問い直し、現代社会における教育のあり方を深く考察するものでした。

小川利夫は、著書や共編著を通じて、社会教育の理論的基盤を構築し、その重要性を広く社会に訴えました。彼の著作は、教育関係者だけでなく、社会福祉に関わる人々にとっても、重要な参考資料となっています。

主な著書

『社会教育と国民の学習権 現代社会教育研究入門』（1973年、勁草書房）
『青年期教育の思想と構造 戦後青年期教育史論』（1978年、勁草書房）
『教育福祉の基本問題』（1985年、勁草書房）
『小川利夫社会教育論集』全8巻（1992-2001年、亜紀書房）

主な共編著

『社会教育講義』（1964年、明治図書出版）
『集団就職 その追跡研究』（1967年、明治図書出版）
『戦後民主主義教育の思想と運動 高校全入運動の総括と課題』（1971年、青木書店）
『教育と福祉の権利』（1972年、勁草書房）
『社会福祉学を学ぶ 権利としての社会福祉』（1976年、有斐閣選書）
『住民の学習権と社会教育の自由』（1976年、勁草書房）
『教育と福祉の理論』（1978年、一粒社）
『現代学制改革の展望』（1982年、福村出版）
『戦後日本の教育理論 現代教育科学研究入門』（1985年、ミネルヴァ書房）
『愛知の高校入試改革 これからどうする高校進学 入りたい高校が遠のく、私立校がつぶれる』（1987年、エイデル研究所）
『社会教育の福祉教育実践』（1987年、光生館）
『生涯学習と公民館』（1987年、亜紀書房）
『GHQの社会教育政策 成立と展開』（1990年、大空社）
『新社会教育講義』（1991年、大空社）
『日本占領と社会教育 資料と解説』（1991年、大空社）
『近代日本社会教育論の探究 基本文献資料と視点』（1994年、大空社）
『現代日本の教育実践 教育裁判判例研究』（1995年、亜紀書房）
『戦後教育改革構想』（2000-02年、日本図書センター）
* 『教育福祉論入門』（2001年、光生館）

晩年と影響

小川利夫は、教育学者として長年にわたり、社会教育の発展に貢献しました。彼の研究は、教育現場における実践的な指針となり、多くの教育関係者や研究者に影響を与えました。特に、社会教育における学習権の重要性を説いたことは、現代の教育においても重要な視点となっています。彼の著書や論文は、今もなお教育学研究において重要な文献として参照されています。

小川利夫の教育への情熱と、社会教育に対する深い洞察は、後世に語り継がれるべきものでしょう。

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