小川将俊

小川 将俊

小川 将俊（おがわ まさとし）は、1979年1月18日に埼玉県大宮市（現在のさいたま市北区）で生まれた、日本の元プロ野球選手であり、現在は野球指導者として活動しています。現役時代のポジションは捕手でした。

経歴

プロ入り前

小川氏は、浦和学院高等学校に進学し、3年生の時にはチームの捕手として春夏の甲子園両大会に出場しました。高校時代は、のちにプロでもバッテリーを組むことになる三浦貴氏と共にプレーしています。

高校卒業後は東洋大学へ進学。大学でも1年生の頃から三浦氏とバッテリーを組み、経験を積みました。4年秋には正捕手の座を掴み、チームを11季ぶりとなるリーグ優勝へと導く原動力となりました。

大学卒業後、社会人野球の日本通運に入社。3年目に正捕手に定着し、第74回都市対抗野球大会では、チームの初戦で本塁打を放つなど、打撃面でも存在感を示しました。

社会人での活躍が評価され、2003年のプロ野球ドラフト会議において、中日ドラゴンズから8巡目で指名を受け、入団が決定しました。この指名には、当時監督に就任したばかりの落合博満氏が「即戦力となる捕手」を強く求めたことが大きく影響したと言われています。

中日ドラゴンズ選手時代

プロ入り後、小川氏は即戦力捕手として期待されました。

2004年: プロ1年目。同年8月15日のヤクルトスワローズ戦で初めてスタメンマスクを経験しました。この試合では2本の安打を放つなど、打撃でも結果を残しています。
2005年 - 2007年: この期間は一軍での出場機会に恵まれず、主に二軍での調整が続きました。
2008年: チームの3番手捕手であった清水将海氏が怪我で出遅れた影響もあり、開幕一軍メンバーに名を連ねました。この年は主に代走として起用されることが多く、プロ入り後最多となる13試合に出場しましたが、打率は.182と打撃面では苦しみました。
2009年: シーズンを通して大半を二軍で過ごしました。しかし、クライマックスシリーズでは、それまで二番手捕手を務めていた小山桂司氏に代わってベンチ入りを果たしました。同年オフの11月2日、球団から戦力外通告を受け、現役を引退。その後は、中日ドラゴンズのブルペン捕手（打撃投手も兼任）としてチームに残留することになりました。

引退後（指導者・ブルペン捕手として）

現役引退後も中日ドラゴンズに留まり、裏方としてチームを支えました。

2010年 - 2013年: ブルペン捕手兼打撃投手としてチームをサポートしました。
2014年: 同年10月4日、球団より二軍バッテリーコーチへの就任が発表され、指導者としてのキャリアをスタートさせました。
2016年: 開幕からわずか3試合後の3月28日、一軍捕手コーチであった小山良男氏との配置転換により、一軍バッテリーコーチに異動しました。
2017年: 再び二軍バッテリーコーチへと配置転換されました。
2018年: シーズン終了をもってコーチ職を辞任。その後は再びブルペン捕手としてチームに貢献しました。
2022年: 長年プロアマ球界で培った経験を買われ、立正大学硬式野球部のコーチに就任しました。立正大学の監督は、小川氏と同学年であり、日本通運時代から中日ドラゴンズにかけてバッテリーを組んでいた金剛弘樹氏が務めており、再び共に野球に携わることとなりました。

小川氏は、選手としてプロでは多くの出場機会を得ることはできませんでしたが、アマチュア時代から高い評価を受け、プロ入り後もブルペン捕手、打撃投手、そして二軍・一軍のバッテリーコーチと様々な立場で長きにわたりチームに貢献しました。現在は大学野球の指導者として、若い世代の育成に力を注いでいます。

記録

プロ野球選手としての主な記録は以下の通りです。

初出場: 2004年7月20日、対読売ジャイアンツ15回戦（ナゴヤドーム）、9回表に捕手として出場
初先発出場: 2004年8月15日、対ヤクルトスワローズ20回戦（明治神宮野球場）、8番・捕手として先発出場
初打席・初安打: 同上、3回表に石堂克利投手から左前安打を記録
初打点: 2009年4月26日、対読売ジャイアンツ6回戦（東京ドーム）、9回表に古川祐樹投手から二塁ゴロの間

背番号

小川氏が着用した背番号の変遷は以下の通りです。

59: 選手時代（2004年 - 2009年）
107: ブルペン捕手時代（2010年 - 2013年）
98: 二軍バッテリーコーチ時代（2014年）
73: コーチ時代（2015年 - 2018年）
* 110: ブルペン捕手時代（2019年 - 2021年）

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