小早川則平

小早川則平（1373年 - 1433年）は、室町時代前期に安芸国に生まれた武将です。沼田小早川氏の当主、春平の嫡男として生まれました。

室町幕府第4代将軍、足利義持に仕え、その才能を発揮しました。応永15年（1408年）には、朝鮮王朝に使節を派遣し、貿易を行うなど、外交面でも活躍しました。当時の日本と朝鮮の関係において、重要な役割を果たした人物と言えるでしょう。

応永21年（1414年）には、九州探題の渋川満頼を助け、九州の豪族間の調停に尽力しました。当時の九州は、豪族たちが割拠し、紛争が絶えない地域でした。則平は、その調停に奔走し、地域の安定に貢献しました。彼の調停手腕は、室町幕府からも高く評価されていたと考えられます。

永享4年（1432年）5月には、九州探題の交代を幕府に提案しました。この提案は、当時の九州の政治情勢に大きな影響を与えたと考えられます。則平は、常に時代の変化を敏感に察知し、大胆な行動を取る人物だったと言えるでしょう。

永享5年（1433年）に死去しました。彼の死後、所領は嫡男の持平に相続されましたが、持平の不孝を理由に悔返され、弟の煕平に与えられました。このことが、兄弟間の争いを生む原因となりました。則平の死後も、彼の遺した影響は、小早川氏の中で長く尾を引くことになりました。

小早川則平は、室町時代前期の激動の時代を生き抜き、外交、調停、政治など、多岐にわたる分野で活躍した人物です。彼の生涯は、当時の日本の政治、経済、社会情勢を理解する上で、重要な手がかりとなります。

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