小林千枝

小林千枝：東映ニューフェイスから数々の作品に出演した女優

小林千枝（こばやし ちえ）さんは、1950年9月30日、東京都文京区本郷に生まれました。兄が一人いるという家族構成で育ちました。

1968年6月、武蔵野高校2年生だった小林さんは、東映ニューフェイスの12期生に選出されます。同期には、後に時代劇スターとして活躍する宮内洋さんや、数々のドラマに出演した片山由美子さんがいました。

翌1969年、高校を卒業した小林さんは、マキノ雅弘監督の映画『昭和残侠伝 唐獅子仁義』で女優デビューを果たします。この作品では脇役を演じましたが、これが彼女の女優としてのキャリアの始まりとなりました。

その後、1975年までの7年間、東映作品を中心に、年間8本以上の映画に出演しました。主にプログラムピクチャーと呼ばれる、娯楽性を重視した作品に多数出演し、その高い演技力で観客を魅了しました。

彼女が出演した作品は多岐に渡り、『不良番長』シリーズや『夜の歌謡シリーズ』といった人気シリーズにも出演しています。その中には、任侠映画やアクション映画、そしてコメディ映画まで、さまざまなジャンルの作品が含まれています。

役柄も多様で、可憐な少女から妖艶な女性、そして強い意志を持つ女性まで、幅広い役柄を演じ分けました。彼女の演技は、作品に深みと魅力を与え、多くの観客に強い印象を与えたことは間違いありません。

映画だけでなく、テレビドラマにも数多く出演しました。特に『プレイガール』シリーズではレギュラー出演を果たし、その存在感は視聴者に広く知れ渡りました。その他にも、『キイハンター』や『特別機動捜査隊』、『西部警察』など、人気テレビドラマへの出演を通して、幅広い世代の視聴者から支持を集めました。

小林千枝さんの女優生活は、1975年まで続きましたが、その間に彼女は数多くの作品に出演し、その高い演技力と多彩な役柄で、多くの観客に印象を残しました。東映ニューフェイスという登竜門をくぐり抜け、数々の作品で輝きを放った彼女の女優人生は、日本の映画史、そしてテレビドラマ史において重要な位置を占めていると言えます。

以下は、彼女が出演した主な作品の一部です。

主な出演作品

映画

昭和残侠伝 唐獅子仁義 (1969)
㊙女子大生 妊娠中絶 (1969)
妖艶毒婦伝 人斬りお勝 (1969)
不良番長シリーズ (複数作品)
任侠興亡史 組長と代貸 (1970)
仁義なき戦い (1973)
子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎 (1974)
トラック野郎 御意見無用 (1975)
実録ヒットマン 北海の虎 望郷 (2003)

テレビドラマ

プレイガールシリーズ
キイハンター
特別機動捜査隊
仮面ライダー
非情のライセンス
西部警察
特捜最前線

これらの作品は、彼女が持つ才能と多様な演技力を示すものです。小林千枝さんは、日本の映画史、そしてテレビドラマ史にその名を刻んだ、重要な女優の一人と言えるでしょう。

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