小林牧場

小林牧場：地方競馬を支えるトレーニングセンターと春の桜の名所

千葉県印西市小林にある小林牧場は、地方競馬、特に大井競馬に所属する競走馬の育成・調教、そして休養を目的とした重要な施設です。正式名称は大井競馬小林牧場といい、東京都競馬によって管理運営されています。

1965年、八王子牧場の廃止に伴い開場されました。これは中央競馬よりも早く地方競馬にトレーニングセンターが設立された画期的な出来事でした。（中央競馬の栗東トレーニングセンターが開場したのは1969年です。）当初は厩舎は設置されていませんでしたが、大井競馬場内の厩舎区域が手狭になったことから、1975年には小林分厩舎が設置されました。

小林牧場が地方競馬の発展に大きく貢献している点として、2010年に完成した調教用坂路コースが挙げられます。地方競馬では初の坂路コースで、全長1050メートル、坂路部分400メートル、勾配3％の全天候型馬場（ニューポリトラック）を採用しています。大井競馬所属馬はもちろん、浦和、船橋、川崎所属馬、そして条件付きではありますが、他の地方競馬所属馬も利用できるため、南関東のみならず地方競馬全体のレベルアップに大きく貢献しています。

競走馬の育成・調教という重要な役割に加え、小林牧場は美しい自然環境にも恵まれています。特に、春には咲き誇る桜が来場者を楽しませ、千葉県選定「房総の魅力500選」にも選ばれているほどです。印西市にある吉高の大桜と並び、市の2大花見スポットと称されており、春には多くの屋台や露店が立ち並び、賑やかな花見の光景が広がります。

小林分厩舎は1975年の設置以来、多くの調教師が所属し、2023年現在では13名の調教師が厩舎を構えています。競馬開催時には、馬たちは馬運車で大井競馬場へと輸送されます。数々の活躍馬を輩出しており、その功績は地方競馬の歴史に刻まれています。

主な活躍馬（小林牧場所属時）

ガルダン（三坂盛雄厩舎）
ロイヤルボス（三坂盛雄厩舎）
サブノジュニア（堀千亜樹厩舎）
レッドドラゴン（堀千亜樹厩舎）
ララベル（荒山勝徳厩舎）
ロワジャルダン（荒山勝徳厩舎）
サントノーレ（荒山勝徳厩舎）
グランモナハート（福田真広厩舎）
ケイアイレオーネ（佐宗応和厩舎）
カガヤキローマン（高柳恒男厩舎）
グレイドショウリ（大山二三夫厩舎）
チェレブラーレ（太田進厩舎）
テツノセンゴクオー（大山一男厩舎）
モジアナフレイバー（福永敏厩舎）

元所属騎手

楢崎功祐（三坂盛雄厩舎）

アクセス

JR成田線小林駅から徒歩30分、バス10分
* 北総鉄道北総線印西牧の原駅から徒歩30分、バス10分

小林牧場は、競走馬の育成という重要な役割を担う一方、美しい桜並木と春の賑わいも楽しめる、魅力あふれる場所です。地方競馬ファンのみならず、多くの人々にとって、訪れる価値のある施設と言えるでしょう。

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