小林謙五

小林 謙五について

小林 謙五（こばやし けんご）は、1893年3月22日に滋賀県で生まれた日本の海軍軍人であり、その最終階級は海軍中将でした。彼は1914年に海軍兵学校を卒業し、以降、海軍の様々な要職を務めました。

初期の経歴

小林は中村覚陸軍大将の五男として東京に生まれ、のちに小林陣八郎の養子となりました。東京府立一中を経て海軍兵学校に入学し、42期の生徒として次席で卒業。1915年には海軍少尉に任官し、以後は海軍水雷学校高等科で研鑽を積むことになります。この段階で、彼は戦艦「神威」の分隊長や「峯風」の水雷長、さらに呉鎮守府参謀といった役職を歴任しました。

中将への道

1926年には海軍大学校を38期に卒業し、その後も艦長としての役割を担うなど、着実にキャリアを積んでいきました。アメリカ駐在や大使館付武官補佐官としても活動し、帰国後は横須賀鎮守府の参謀となりました。加藤友三郎大臣の秘書官としての役割も果たし、重要な役割を担いました。彼は侍従武官や給油艦「鶴見」の艦長としても活躍し、その後「球磨」や「高雄」、「陸奥」といった艦の指揮を執りました。

1941年に海軍少将に昇進し、第1艦隊の参謀長として太平洋戦争を迎えます。その後、呉鎮守府の参謀長や連合艦隊の参謀副長などを歴任し、1944年10月には海軍中将に昇進しました。

終戦後の人生

終戦を迎えると、彼は旅順方面特別根拠地隊の司令官として職務を全うしましたが、戦後はソ連軍に捕虜として捉えられ、シベリアに送られることになります。1948年4月23日、ハバロフスクの病院にて戦病死を遂げました。国内での彼に対する評価は多様であり、戦後は公職追放の仮指定も受けました。

家族

小林の家族には、兄として鐵道官僚の中村謙一や陸軍大佐の中村謙二がいました。このように、彼の家庭背景もまた、軍界での活動に影響を与えた一因と考えられます。

参考文献

彼に関する情報は、以下の文献に詳しい記載があります。これらの参考文献からは戦前・戦中の日本の海軍の位置づけや、個々の軍人についての歴史的な背景を知ることができます。特に秦郁彦編の『日本陸海軍総合事典』や外山操編の『陸海軍将官人事総覧 海軍篇』などは貴重な情報源です。

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