小田野展丈

小田野展丈について

小田野展丈（おだの のぶたけ）は、1948年1月3日生まれの日本の外交官です。外交官として長年活躍した後、宮内庁でも重要な役職を歴任しました。

生い立ちと学歴

岩手県出身の小田野氏は、慶應義塾志木高等学校を卒業後、慶應義塾大学経済学部に進学し、1970年に卒業しました。大学時代は経済新人会金融研究部に所属し、国際金融を研究しました。

外務省でのキャリア

大学卒業後、外務省に入省した小田野氏は、中東アフリカ局アフリカ審議官などの要職を歴任しました。2004年にはミャンマー駐箚特命全権大使に任命され、その後、2008年には欧州連合政府代表部特命全権大使としてブリュッセルに赴任しました。2011年には特命全権大使（査察担当）を務め、翌年外務省を退職しました。

宮内庁でのキャリア

2012年、小田野氏は宮内庁に転じ、式部職の責任者である式部官長に就任しました。その後、2016年には東宮大夫に就任し、皇太子徳仁親王（現天皇）に仕えました。2019年には、天皇の即位に伴い侍従長にスライドし、新天皇を支える重要な役割を果たしました。2021年に侍従長を退任しました。2022年には、長年の功績が認められ、瑞宝大綬章を受章しています。

その他

外務省退職後も、小田野氏は近鉄グループホールディングス株式会社や大塚製薬株式会社で顧問を務めるなど、幅広い分野で活躍しています。

略歴

1966年：慶應義塾志木高等学校卒業
1969年：外務公務員採用上級試験合格
1970年：慶應義塾大学経済学部経済学科卒業、外務省入省
1981年：国際連合日本政府代表部一等書記官
1983年：外務省中南米局中南米第一課
1985年：外務省経済局国際経済第一課企画官兼経済局
1986年：外務大臣官房国際報道課長
1988年：外務省経済局国際機関第二課長、宮内庁御用掛
1989年：在連合王国日本国大使館参事官
1990年：在ドイツ連邦共和国日本国大使館参事官
1993年：在ミャンマー日本国大使館参事官
1994年：在ミャンマー日本国大使館公使
1995年：依願退官、国際協力事業団企画部長
1997年：在大韓民国日本国大使館公使
2000年：在シドニー日本国総領事館総領事
2001年：外務省中東アフリカ局アフリカ審議官
2002年：外務省儀典長兼式部官
2004年：ミャンマー駐箚特命全権大使
2008年：欧州連合政府代表部特命全権大使
2011年：特命全権大使（査察担当）
2012年：外務省退職、宮内庁式部官長
2014年：宮内庁御用掛
2015年11月：近鉄グループホールディングス株式会社顧問
2016年1月：大塚製薬株式会社業務管理部顧問
2016年5月：宮内庁東宮大夫
2019年5月1日：宮内庁侍従長
2021年4月1日：宮内庁侍従長退任
2022年：瑞宝大綬章受章

著作

小田野氏は、外交に関する論文も発表しています。

「第9回東南アジア開発閣僚会議」（『経済と外交』、1975年）
「NGOと政府開発援助（ODA）」（『三田評論』、1996年）
「世界の動きを先取りする日本の対アフリカ外交」（『外交』、2001年、豊島棟克氏との共著）
「第4回アフリカ開発会議（TICAD4）と変ぼうする大陸」（『日本貿易会月報』、2008年）



小田野展丈氏は、外交官としての豊富な経験と宮内庁での要職を歴任したことで、日本社会において重要な役割を果たした人物と言えるでしょう。

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