小笠原信胤

小笠原信胤（おがさわら のぶたね）は、越前勝山藩の第4代藩主であり、信嶺系小笠原家の6代目にあたります。

正徳5年（1715年）12月18日、信胤は伊勢神戸藩の初代藩主である本多忠統の次男として生を受けました。その後、享保15年（1730年）に越前勝山藩の第3代藩主・小笠原信成の末期養子となります。信成は間もなく死去したため、信胤は家督を継承することとなりました。翌享保16年（1731年）2月26日には元服を迎えています。

しかし、信胤の治世は困難の連続でした。大坂加番に任じられたことによる藩財政の逼迫、さらに若年の藩主を支えるべき家中で主導権争いが勃発し、藩内は混乱を極めました。信胤自身も藩政を顧みる余裕がなく、寛保元年（1741年）からは病に倒れ、延享2年（1745年）6月29日に31歳という若さでこの世を去りました。

信胤には実子がなかったため、第2代藩主・小笠原信辰の子である信房が養子として迎えられ、跡を継ぐこととなりました。

系譜

父母
本多忠統（実父）
小笠原信成（養父）
正室
久姫 ー 永井直陳の娘
子女
高木篤貞室
養子
* 小笠原信房 ー 小笠原信辰の長男

小笠原信胤の短い生涯は、藩主としての苦難と、若さゆえの限界を示すものと言えるでしょう。彼が直面した藩政の混乱は、その後の勝山藩にも影響を与えたと考えられます。

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