小笠原嘉

小笠原嘉（おがさわら ただし、1955年6月21日 - ）は、青森県八戸市出身の元競輪選手です。八戸電波工業高校（現・八戸工業大学第一高校）を卒業後、日本大学文理学部に在籍していました。競輪選手として活躍する傍ら、オリンピックにも出場した経歴を持っています。

1976年、日本大学在籍中に開催されたモントリオールオリンピックでは、男子4000m団体追抜競走に、同じ青森県出身の小笠原義明、岡堀勉とチームを組んで出場しました。記録は4分37秒03で、結果は14位（予選敗退）でした。オリンピックという大舞台での経験は、その後の競輪選手としてのキャリアに大きな影響を与えたと考えられます。

オリンピック後、小笠原は日本競輪学校第44期生として競輪の世界に入りました。1979年10月27日、函館競輪場でデビューし、5着という結果でした。しかし、翌日の10月28日には同会場で初勝利を飾りました。その後は、日本競輪選手会青森支部に所属し、競輪選手として長きにわたり活躍しました。

2002年8月13日に選手登録を削除し、現役を引退しました。通算戦績は1892戦186勝という記録を残しています。長年の競輪選手としての活動は、多くのファンに記憶されています。

引退後も、小笠原は競輪界との関わりを保ち続けました。2021年6月11日には、1年延期となっていた2020年東京オリンピックの聖火リレーで聖火ランナーに選ばれ、地元である八戸市を走りました。オリンピック選手としての経験を持つ小笠原が聖火ランナーとして参加したことは、多くの人々に感動を与えました。

また、小笠原嘉は、新山将史（98期）、新山響平（107期）兄弟の伯父にあたります。甥である二人の競輪選手もまた、小笠原の背中を追って競輪の世界で活躍しています。親族に競輪選手がいることは、小笠原自身の競輪に対する情熱や知識が、世代を超えて受け継がれていることを示唆しています。

小笠原嘉は、オリンピック選手、そして競輪選手として、その名を歴史に刻みました。彼の功績は、今後も多くの人々に語り継がれていくことでしょう。

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