函館競輪場

函館競輪場について

函館競輪場（はこだてけいりんじょう）は、北海道函館市に位置している競輪場で、市の設立と運営が行われています。競技はJKA東日本地区本部北日本競技部によって実施され、電話投票用の競輪場コードは11#です。実況は株式会社JPFの池田牧人が担当しています。

この競輪場は1950年4月1日に旧・柏野錬兵場跡に設立され、同年の6月29日には第1回競技が行われました。函館市の財政問題を解消する目的で建設されたこの競輪場は、全国で47番目にオープンした施設であり、競技が行われる期間は毎年4月から10月までです。また、1991年1月からは、バンクフィールドの利用が冬季にも行われるようになり、市民スケート場としても親しまれています。

函館競輪場では、さまざまなイベントが開催されています。1950年には、音羽町に場外車券売場が開設され、1952年には札幌での売場も設置されました。1985年7月からは「サマータイム競輪」として薄暮競走がスタートし、1998年からはナイター競走である「スターライトレース」に移行しました。さらに、2019年4月からはミッドナイト競輪も開催され、にぎわいを見せています。2024年には、いわき平競輪場を借用してミッドナイト競輪も行う予定です。

過去には地域に根ざした大規模イベントが数多く行われており、1992年・1993年・2001年・2004年・2007年にはふるさとダービーが、2006年や2010年、2015年、2021年、2023年にはサマーナイトフェスティバルが開催されました。また、2012年には高松宮記念杯競輪も実施され、2025年にはオールスター競輪がナイターで行われる予定です。

この競輪場では、記念競輪（GIII）が夏季に行われており、「五稜郭杯争奪戦」として知られています。FO2020年は新型コロナウイルスの影響で開催が中止となったこともありましたが、歴史の中で多くの選手がこの地で活躍してきました。特に、藤巻昇・藤巻清志兄弟を称える「藤巻兄弟杯争奪戦」は、地域密着型のイベントとして好評です。

函館競輪場には、特色あるバンクも存在し、全長400mのマッコーネル曲線を特徴とするこのバンクは、選手にとってクセがなく、さまざまな脚質が活かされる設計となっています。しかし、海岸付近に位置するため、海風の影響を受けることがあります。このため、バンク外側には透明のポリカーボネート板が設置されており、競技環境の安全性に配慮しています。

また、アクセスも便利で、函館駅からは路面電車やバスを利用して、約15分から21分で到着できます。入場は無料で、特別観覧席は400円で利用できます。マスコットキャラクターであるクマの「りんりん」と「ぷりりん」は、1980年代と2000年代にそれぞれ生まれ、地域のPRにも寄与しています。

さらに、函館競輪場は避難所としても指定され、大規模地震が発生した際には駐車場が避難所として使用されます。2016年からは「あかりの家」のプロジェクトを通じて、北海道の女子選手育成に力を入れており、多くの選手がプロデビューを果たしています。

このように、函館競輪場は単なる競技場としてだけでなく、地域活動や文化的な活動の拠点としての役割を果たし続けています。

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