小笠原忠徴

小笠原忠徴（おがさわら ただあきら）は、江戸時代後期に活躍した大名であり、豊前国小倉藩の第7代藩主を務めました。官位は従四位下・左京大夫、侍従。小笠原家宗家8代当主にあたります。

生涯

第6代藩主・小笠原忠固の次男として生まれました。文化8年（1811年）に父・忠固の嫡子となり、文政7年（1824年）には第11代将軍・徳川家斉に拝謁を果たします。同年12月には従五位下伊予守に叙任され、後に左京大夫に改めます。天保6年（1835年）には従四位下に昇進しました。

天保14年（1843年）に父・忠固が死去したため、家督を継承し小倉藩主となります。嘉永2年（1849年）には侍従に任官しました。

忠徴が藩主を継いだ頃の小倉藩は、父の時代から続く財政難に加え、複雑な政争が重なり、家老や藩士など300人以上が筑前国黒崎へ出奔するという事件が起こるなど、混迷を極めていました。

このような状況を打開するため、忠徴は藩政改革に積極的に取り組みます。まず、不正を厳しく摘発し、容赦なく処分しました。また、安政元年（1854年）には種痘を実施し、領民の健康を守る施策を打ち出しました。その他にも、農民に対し善政を行うなど、藩政の立て直しに尽力しました。

安政3年（1856年）、49歳で死去。後を養子の忠嘉が継ぎました。

系譜

父：小笠原忠固（1770-1843）
母：不詳
正室：寛姫（1815-1856） - 前田斉広の四女
婚約者：直姫（1809-1825） - 前田斉広の長女
生母不明の子女
女子：戸沢正実正室 - のち小笠原忠固養女、小笠原忠幹正室
養子
男子：小笠原忠嘉（1839-1860） - 小笠原貞哲の四男

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