小笠原長祐

小笠原長祐は、江戸時代前期の三河吉田藩の第3代藩主であり、忠知系小笠原家の3代目にあたります。寛永21年（1644年）4月7日に、第2代藩主である小笠原長矩の長男として江戸で誕生しました。幼少期を江戸で過ごし、万治3年（1660年）に元服を迎え、武士としての第一歩を踏み出しました。

寛文3年（1663年）には、従五位下・能登守に叙位・任官され、藩主としての地位を確立しました。延宝6年（1678年）に父である長矩が亡くなると、家督を相続し、三河吉田藩主となりました。藩主として藩政を担う一方で、江戸城の警備役も務め、桜田門番、馬場先門番、和田倉門番といった重要な役職を歴任しました。

しかし、貞享元年（1684年）頃から病に倒れるようになり、藩主としての職務を十分に果たすことが困難になりました。病魔に侵されながらも職務を全うしようと努めましたが、元禄3年（1690年）6月17日、ついに病によりこの世を去りました。享年47歳という若さでした。

長祐には実子がいなかったため、跡目は実弟で養子の小笠原長重が継ぎました。長重は兄の遺志を継ぎ、藩政を運営していくことになります。

長祐の父母は、父が小笠原長矩、母が菅沼定芳の娘です。正室には、黒田長興の娘であるおさんを迎えています。

小笠原長祐は、藩主として、また江戸城の警備役として、その生涯を全うしました。病に倒れ、若くして亡くなったものの、その名は歴史に刻まれています。

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