小野駅 (滋賀県)

小野駅：びわ湖ローズタウンの玄関口

滋賀県大津市湖青一丁目に位置するJR西日本湖西線小野駅は、駅番号JR-B24。京阪電鉄が開発した「びわ湖ローズタウン」の最寄り駅として、同社の全額負担により設置された請願駅です。湖西線の開業後に新設された唯一の駅という歴史的な意義も持ちます。

開業から現在までの歴史

小野駅は1988年12月4日、湖西線の和邇駅～堅田駅間に開業しました。その後、1992年にはみどりの窓口が営業開始、1998年には自動改札機が導入されるなど、利便性の向上が図られてきました。2003年にはICOCAが利用可能になり、2008年にはダイヤ改正に合わせて放送装置の更新、エレベーター・電光掲示板・待合室の設置などが行われました。2016年にはダイヤ改正により緩行線電車の乗り入れが廃止、2018年には駅ナンバリングが導入されました。近年では、2022年にみどりの窓口が営業を終了しています。

駅構造と設備

小野駅は、相対式ホーム2面2線の高架駅です。分岐器や絶対信号機がないため停留所に分類されます。駅舎やロータリーの街灯は船をモチーフにしたデザインが特徴的です。自動改札機と自動精算機が設置され、改札口はホームよりも上層に位置しています。1番のりばへは階段を下り、2番のりばへは跨線橋を利用します。バリアフリー対応として、ホームエレベーターが設置されており、1番のりば、改札口、連絡通路を結んでいます。トイレは改札外に自治体管理のものが設置されています。ホームの有効長は8両分ですが、ホーム幅は他の湖西線駅と比べて狭く（4メートル）、2番のりばには待合室がありません。発車標（電光掲示板）は1番のりばに1カ所、2番のりばに2カ所設置されています。駅は堅田駅が管理し、JR西日本交通サービスが駅業務を受託する業務委託駅です。定期券購入可能な自動券売機やICOCA対応の自動改札機も設置されています。

利用状況と周辺環境

開業当初は主婦層の利用が多かったとされています。駅周辺は、かつての志賀町最南端に位置し、東側には滋賀県道558号線が通ります。一方、駅西側にはびわ湖ローズタウンを中心とした住宅街が広がっています。駅周辺には、びわ湖ローズタウン、びわ湖美空団地、志賀小野駅前郵便局、京都信用金庫小野支店、大津市小野市民センター、大津市立小野小学校、大津市立真野保育園、小野妹子公園、小野妹子神社（唐臼山古墳）、和邇大塚山古墳などの施設があります。小野駅には江若交通のバス路線も乗り入れており、ローズタウン各地区と堅田駅を結んでいます。

その他

駅名の「小野」は、小野妹子より古い歴史を持つ地名に由来します。かつては駅の所在地も志賀町小野湖青でしたが、大津市編入時に「小野」が省略されました。駅北側には小野集落が存在します。駅前の駐輪場は、江若交通と大津市がそれぞれ運営しています。

隣の駅

• - 和邇駅
• - 堅田駅

小野駅は、歴史と住宅街、そして自然豊かな環境が調和した、魅力的な駅です。びわ湖ローズタウンの玄関口として、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。

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