尹奇鉉

尹奇絃（ユン・ギヒョン）

尹奇絃（ユン・ギヒョン、1942年9月19日 - ）は、韓国出身の囲碁棋士であり、日本でもその名を馳せました。ソウルで生まれ、韓国棋院に所属。加納嘉徳、木谷實という名だたる棋士の門下で研鑽を積み、九段にまで上り詰めました。国手戦での2度の優勝を誇るなど、数々のタイトルを獲得しています。

経歴

1959年にプロ棋士としての第一歩を踏み出しました。成均館大学を卒業後、1962年には早くも最高位戦で趙南哲に挑戦するという快挙を成し遂げます。1963年、64年には、第1、2回青少年杯戦で優勝。その才能を遺憾なく発揮しました。1964年には覇王戦で準優勝。

1968年、尹奇絃は日本へと渡り、加納嘉徳九段、木谷實九段の薫陶を受けました。1970年に帰国後、1971年には国手戦で金寅七段に挑戦し、激戦の末3-2で勝利。見事タイトルを奪取し、翌年も防衛に成功しました。1987年には、韓国で5人目となる九段に昇段。その実力を改めて証明しました。

国際舞台でも活躍し、1991年には東洋証券杯世界選手権戦に出場。1996年、98年には、三星火災杯世界オープン戦に出場しました。1997年には、LG杯世界棋王戦に出場。2006年には、中日韓三国囲棋元老戦に金寅、河燦錫とともに出場しましたが、宮本直毅、陳祖徳に敗れています。

棋士としての活動の傍ら、第9-10、12-15期には棋士会会長を務め、その後は韓国棋院理事として囲碁界の発展に尽力しました。1981年からは韓国経済新聞で観戦記を担当。1982年から95年まで、MBCテレビで囲碁解説を担当するなど、多岐にわたる活動を展開しました。韓国囲碁リーグ戦では、2007年から大房ノーブルランドの監督を務めました。

タイトル歴

青少年杯戦 (1963、64年)
国手戦 (1971-72年)

その他の棋歴

最高位戦 挑戦者 (1962年)
覇王戦 準優勝 (1964年)、挑戦者 (1971、76年)
国手戦 挑戦者 (1964、66、67年)
青少年杯戦 準優勝 (1967年)
* 名人戦 (1976年)


尹奇絃は、棋士としての輝かしい実績に加え、囲碁界の発展に大きく貢献した人物として、その名が深く刻まれています。

韓国棋院の尹奇鉉プロフィール

もう一度検索