山口忠五郎

山口忠五郎（1882年1月3日 - 1955年10月18日）は、明治から昭和にかけて活躍した日本の政治家であり、実業家としても知られています。静岡県出身で、衆議院議員を5期務めました。彼の政治家としてのキャリアは、地方政治から始まり、国政へと進出していきました。

地方政治での活躍

山口は、農業に従事する傍ら、西益津村の村長、村会議員、志太郡会議員、静岡県会議員、そして静岡県会議の副議長、議長を歴任しました。地方政治の要職を歴任し、地域社会の発展に尽力しました。また、全国町村会会長も務め、地方自治の発展にも大きく貢献しました。これらの経験を通じて、彼は政治家としての基盤を築き、国政への進出へと繋がりました。

国政への進出

1928年、第16回衆議院議員総選挙で、静岡1区から立憲政友会公認で立候補し、初当選を果たしました。この選挙での当選を皮切りに、彼は国政の舞台で活躍することになります。1930年の第17回衆議院議員総選挙では落選しましたが、1932年の第18回衆議院議員総選挙で再び当選し、その後4回連続で当選を果たしました。この間、彼は、衆議院議員として、日本の政治に深く関与し、重要な役割を果たしました。

戦中・戦後の活動

1942年の第21回衆議院議員総選挙（いわゆる翼賛選挙）では、非推薦で立候補し、当選しました。戦後は、日本進歩党の結成に参加しましたが、1946年の第22回衆議院議員総選挙には立候補しませんでした。その後、公職追放の対象となり、政治活動から一時的に離れましたが、1951年に追放解除となりました。これらの出来事は、激動の時代の中で、彼が直面した困難と、それを乗り越える強さを示しています。

実業家としての顔

山口は、政治家として活動する一方、実業家としても幅広い分野で活躍しました。帝国農会議員を務めたほか、藤枝合同運送、東洋遠洋漁業、静岡日産自動車販売などの各社の社長を歴任しました。これらの活動は、彼の事業に対する深い理解と、幅広い視野を表しています。

人物

山口忠五郎は、地方政治から国政まで、幅広い分野で活躍した政治家であり、実業家でした。激動の時代の中で、常に前向きに課題に取り組み、地域社会と日本の発展に尽力しました。彼の生涯は、日本の近現代史における重要な一章を刻んでおり、後世に語り継がれるべき人物です。養子に山口森三がいます。

参考資料

衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 院内会派編衆議院の部』大蔵省印刷局、1990年。

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