山口直勝

山口直勝（やまぐち なおかつ）は、江戸時代後期の旗本で、石高3000石を領しました。官位は従五位下相模守。

略歴

山口直勝は、山口直清の子として生まれました。母は山口直承の娘である嘉智子です。

寛政10年（1798年）5月4日、17歳で父の跡を継ぎました。文化10年（1813年）6月より火災巡視の役を務め、文化13年（1816年）12月には中奥小姓となりました。文政2年（1819年）12月には従五位下相模守に叙任されています。文政8年（1825年）9月に亡くなりました。

宇和島藩主となった伊達宗城、伊予吉田藩主となった伊達宗孝の父として有名ですが、それ以外の具体的な事績については文献資料が乏しいのが現状です。

ただし、『鶴鳴余韻』（伊達家家記編輯所編纂の宇和島藩主の伝記）によれば、画家として名高い渡辺崋山の門人であったという記録が残っています。文化人としての側面も持ち合わせていた人物であったことが窺えます。


系譜

父：山口直清（1759-1798）
母：嘉智子 - 山口直承娘
室：沢木氏
室：蒔田広朝娘
次男：伊達宗城（1818-1892） - 伊達寿光の養子、後に伊達宗紀の養子となる
三男：伊達宗孝（1821-1899） - 伊達宗翰の養子
生母不明の子女
長男：山口直信 - 旗本、伊予吉田藩主伊達宗敬の実父

山口直勝は、藩主を輩出したことにより、その名が後世に伝えられています。しかし、彼自身の事績については多くが謎に包まれており、今後の研究が待たれる人物の一人と言えるでしょう。渡辺崋山の門人であったという点からも、文化的な側面からの研究も期待されます。

もう一度検索