山岡景友

山岡景友の生涯

山岡景友（やまおか かげとも）は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した僧侶、大名、そして武将です。彼は豊臣秀吉の御伽衆の一員でもあり、江戸時代初期には常陸国の古渡藩の初代藩主として知られています。また、後に剃髪して道阿弥と呼ばれ、山岡道阿弥（やまおか どうあみ）としても名を馳せました。

生い立ちと背景

天文9年（1540年）、景友は六角氏の家臣、勢多城主の山岡景之の四男として生まれました。初名は景宗で、甲賀を出自とする一族に属していました。彼は早くから園城寺光浄院の住持となり、暹慶（せんけい）という名を名乗ります。室町幕府の奉公衆と親しい交流を持ち、政所代の蜷川親長とも関係が深かったことが記録されています。

武将としての成長

元亀2年（1571年）、景友は15代将軍・足利義昭によって幕臣に任命され、『耶蘇通信』では「将軍の寵臣」として紹介されることもありました。その後、彼は三淵藤英と共に大和国の筒井順慶を救援するために出陣し、松永久秀との戦闘に参加しました。元亀3年（1572年）には上山城の守護に任じられましたが、その実質的な権限については不明な点が多いです。

元亀4年（1573年）には織田信長との戦闘が始まり、兄弟が織田方に寝返る中、景友は義昭の指示に従い戦いました。しかし、その際には信長の家臣である柴田勝家に攻められ、最終的には降伏に至ります。

豊臣秀吉への仕官

義昭追放後、景友は還俗し「山岡八郎左衛門尉景友」と名乗り、織田信長に仕えることになります。信長の下での活躍を経て、天正10年（1582年）に本能寺の変が発生すると、景友は明智光秀に対抗しつつ行動しました。その後、羽柴秀吉の家臣とし軍功を積み重ね、ついには御伽衆に加わることとなります。

慶長3年（1598年）には秀吉の死後、徳川家康に接近し、彼の使者として活動するようになりました。数度にわたり大坂に赴き、前田利家や家康方の武将との連絡役を担いました。慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いにおいても、道阿弥は重要な役割を果たしました。

終焉とその後

慶長8年（1603年）に加増されて常陸国の古渡1万石の大名となりますが、12月20日に64歳で亡くなります。晩年には婿養子の景本が幼かったため、正式な後継者として認められず、藩は改易される運命にありました。最終的には彼の甥である景以が養子として家督を引き継ぐことが許されましたが、彼の禄は3,000石に過ぎませんでした。

その生涯を通じて、山岡景友はさまざまな戦乱の中でその名を残し、武将としての才能を発揮しました。彼の業績や人間関係は、戦国時代を知る上で重要な要素となっています。

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