山形六日町教会

山形六日町教会（やまがたむいかまちきょうかい）

山形六日町教会は、山形県山形市にある日本基督教団に所属するプロテスタント教会です。その起源は、明治時代に日本の福音伝道が活発になった時期に遡ります。

教会の歴史は1887年（明治20年）に始まります。同年10月、日本基督一致教会宮城中会の牧師であった押川方義は、山形県知事からの依頼を受け、山形英学校を開設しました。この学校には、合衆国・ドイツ改革派教会のJ・P・ムーア宣教師が赴任し、キリスト教の思想教育が行われたと考えられます。

学校開設に続き、同年11月には、押川方義の指導のもと、倉長恕が中心となって山形市七日町に「日本基督一致教会山形講義所」が設立されました。これが山形六日町教会の直接の母体となります。そして、同年12月には、初代牧師として斎藤壬生夫が迎えられ、教会の基盤が築かれました。翌1888年7月には、香澄町の字小鍄（こすげ）に最初の教会堂が建てられ、信徒が集まる場が整備されました。

その後、教会はいくつかの試練に直面します。1902年（明治35年）9月、教会は伝道組織（ミッション）からの財政的な自立を目指しましたが、これは叶わず、再びミッションの支援のもとに入ることになりました。また、同じ1902年9月には、不幸にも台風により会堂が倒壊するという災害に見舞われました。

会堂を失った教会は、翌1903年（明治36年）に旅篭町字寒河江町へ移転し、新たな会堂を再建しました。そして、1908年（明治41年）には伝道教会としての歩みを進めます。しかし、再び災難に見舞われます。1911年（明治44年）5月には、市街地で発生した大火によって会堂が再び焼失してしまいました。

相次ぐ災難を乗り越え、1914年（大正3年）6月、教会は現在の場所である六日町（当時の旅篭町3丁目）へ移転しました。そして、1921年（大正10年）に渡辺良亮が牧師に就任すると、その指導のもとで教勢は大きく発展します。その結果、1926年（大正15年）には伝道組織の支援を離れた独立教会となり、「日本基督教会山形教会」と称するようになりました。

1941年（昭和16年）6月、日本のプロテスタント諸教会が合同して日本基督教団が設立されたことに伴い、教会はその名称を現在の「山形六日町教会」と改めました。戦後も教会活動は続き、1944年には梅津吉之助が牧師に就任し、1967年（昭和42年）に辞任するまで長く教会を支えました。

交通アクセス

山形六日町教会へは、山交バスの「山形 - 表蔵王口 - 上山線」を利用し、「新築西通り」バス停で下車後、徒歩約2分で到着します。

参考文献

『日本キリスト教歴史大事典』（教文館、1988年）
守部喜雅『日本宣教の夜明け』（いのちのことば社、2009年）

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