岡原寛

岡原寛について

岡原寛（おかはら ゆたか）は、1880年（明治13年）8月8日に生まれ、1947年（昭和22年）11月19日に没した、大日本帝国陸軍の軍人です。最終階級は陸軍少将で、功四級の勲章を受けています。

生い立ちと初期の軍歴

岡原寛は愛媛県南宇和郡平城村（現在の愛媛県愛南町）の出身です。松山中学校を卒業後、1902年（明治35年）に陸軍士官学校第14期を卒業し、軍人としてのキャリアをスタートさせました。

軍人としての活動

1928年（昭和3年）8月には陸軍歩兵大佐に昇進し、堺連隊区司令官に任命されました。その後、1930年（昭和5年）8月には歩兵第50連隊長（第14師団、歩兵第28旅団）に就任し、第一次上海事変に第二次上海派遣部隊の一員として出動しました。しかし、上陸直後に停戦となったため、満州に転用され、各地の討伐戦に参加しました。

1933年（昭和8年）3月には陸軍少将に昇進し、第5師団司令部附となりました。しかし、1934年（昭和9年）3月5日に待命となり、同月24日には予備役に編入されました。

退役後の生活

予備役編入後の1935年（昭和10年）には、大阪府南豊島村（現在の豊中市の一部）に転居しました。1942年（昭和17年）からは大阪府翼賛壮年団の副団長を務め、戦時下の地域活動に携わりました。

栄典

1940年（昭和15年）8月15日には、紀元二千六百年祝典記念章を授与されています。

人物像

岡原寛は、陸軍軍人としてだけでなく、その演説の名手としても知られていました。彼の戦中・戦後の日記は、当時の社会情勢や軍人の生活を知る上で貴重な資料となっています。

参考資料

福川秀樹 編著『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。ISBN 4829502738。
外山操 編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。ISBN 4829500026。
『偕行 3月号』偕行社、1966年。
小田康徳 監修『陸軍少将岡原寛 戦中・戦後日記―演説の名手が生きた銃後と戦後―』琥珀書房、2023年。ISBN 4910993207。

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