岡延右衛門

岡延右衛門（おか のぶえもん）は、1899年3月15日に生まれ、1970年12月1日に没した、大正から昭和にかけてのジャーナリストであり、政治家です。彼は衆議院議員を1期務め、カトリック教徒でもありました。

長崎県北松浦郡黒島村（現在の佐世保市黒島町）で、カトリックの家庭に生まれた岡延右衛門は、1924年に早稲田大学専門部政治経済科を卒業しました。同年、母校にカトリック研究会を設立し、公教青年会のメンバーとしても活動しました。

大学卒業後、岡は『萬朝報』に入社し、記者としてキャリアをスタートさせました。彼は社会部長、政治部長、整理部長、編集局長といった重要な役職を歴任しました。戦時中には、内閣情報部や情報局の嘱託を務め、情報局から日・満・支のカトリック統合の使命を帯びて北京に派遣されるなど、その活動は多岐にわたりました。

戦後、岡は鳩山一郎らが率いる日本自由党に加わり、内閣官房長官秘書、少年保護司、民主自由党情報副部長などを務めました。1946年4月の第22回衆議院議員総選挙に長崎県全県区から日本自由党公認で立候補しましたが、落選しました。1947年4月の第23回衆議院議員総選挙にも長崎県第2区から立候補しましたが、再び落選。しかし、1949年1月の第24回衆議院議員総選挙では民主自由党公認で出馬し、ついに当選を果たし、衆議院議員として1期を務めました。この間、衆議院文部委員長代理などの役職も務めました。1952年10月の第25回衆議院議員総選挙では自由党公認で立候補しましたが、残念ながら落選しました。

その後、岡は自由民主党同志会理事長、保健衛生協会理事長などを務めました。1970年12月1日、脳卒中のため東京都杉並区の自宅で死去しました。享年70歳。告別式は同月3日にカトリック高円寺教会で執り行われました。彼の死後、勲四等旭日小綬章が追贈され、従五位に叙されました。

著作

『ささやき』厚生閣、1923年。
『立憲政治の実体及其運用』厚生閣書店、1924年。
『愛に生きる人々』厚生閣、1925年。
『支那事変とローマ教皇庁：附・日本及び世界のカトリツクの活動』栄光社、1937年。

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