岩切秀

岩切秀（いわきり ひで）は、1892年（明治25年）2月4日に鹿児島県で生まれた、大日本帝国陸軍の軍人です。最終階級は陸軍中将で、功三級を授与されています。旧姓は前原でした。

軍歴

岩切秀は、陸軍士官学校第26期を卒業後、軍人としてのキャリアをスタートさせました。

1938年（昭和13年）: 陸軍歩兵大佐に進級。
1939年（昭和14年）: 歩兵第80連隊長に就任。この頃から、軍人としての頭角を現し始めます。
1939年（昭和15年）: 第7師団参謀長を歴任。師団の中枢で戦略立案に携わりました。
1941年（昭和16年）: 陸軍歩兵学校教導連隊長に就任。後進の育成にも力を注ぎました。
1942年（昭和17年）: 陸軍少将に進級し、仙台陸軍教導学校長に着任。軍事教育の現場で指導的な役割を担いました。
1943年（昭和18年）: 歩兵第69旅団長に転じ、中国戦線に出動。揚州の警備を担当しました。この頃の中国戦線は激戦地であり、岩切もその中で重要な任務を果たしました。
1944年（昭和19年）: 支那派遣軍歩兵教育隊長に転任。戦地での教育指導に尽力しました。
1945年（昭和20年）: 4月15日に陸軍歩兵学校附となり、4月30日に陸軍中将に進級。第206師団長に親補されました。終戦間際には、鹿児島県日吉町吹上浜で連合国軍の上陸に備え、防衛体制を構築しました。

岩切の軍歴は、多岐にわたる役職を歴任したことが特徴的です。各部署でその能力を発揮し、着実に昇進を重ねていきました。特に中国戦線での活動は、彼の軍人としてのキャリアにおける重要な部分を占めています。

戦後

1945年（昭和20年）の終戦後、岩切は1948年（昭和23年）1月31日に公職追放の仮指定を受けました。

栄典

岩切は、その軍功により以下の勲章を授与されています。

* 1944年（昭和19年）8月15日: 勲二等瑞宝章

まとめ

岩切秀は、大日本帝国陸軍において、様々な役職を歴任し、最終的には陸軍中将まで昇りつめた人物です。中国戦線での活動や、終戦間際の師団長としての任務など、激動の時代を軍人として生きました。戦後は公職追放となるなど、その生涯は時代の大きな流れに翻弄されたと言えるでしょう。

もう一度検索