岳南鉄道7000形電車

岳南鉄道7000形・8000形電車

岳南鉄道7000形電車は、岳南鉄道（現：岳南電車）で活躍する通勤形電車です。元々は京王電鉄3000系で、1996年から1997年にかけて譲渡されました。ここでは、同じく京王3000系を譲り受けた2両編成の8000形についても解説します。

車両概要

7000形

3両が在籍。京王3000系の中間車であるデハ3100形を、京王重機整備にて両運転台化改造した車両です。これは、ワンマン運転対応と5000系電車の置き換えを目的としたものでした。

種車となったデハ3100形は、井の頭線の5両編成化のため1971年から製造された中間電動車。オールステンレス製の広幅車体で、片側3つの両開き扉が特徴です。

岳南鉄道への譲渡の際、外観が大きく変更されました。両端の窓が撤去され、京王2000系電車に似たオレンジ色のFRPカバーが取り付けられた運転室が新設されました。運転台設備や尾灯には京王5000系のものが使用され、冷房用SIVも設置。7002・7003号車は、ジャンパ線による総括連結運転が可能です。全車両、側面行先表示機は撤去されています。

1996年12月に7001号車が竣工し、翌1997年3月より営業運転を開始。同年9月には7002・7003号車も加わり、3両が出揃いました。これにより、5000系電車は定期運用から引退しました。

2016年には、7001号車の塗装が京王井の頭線時代のブルーグリーンを再現したものに変更され、話題を呼びました。正面下部の行先表示器はステッカーで再現されています。

2018年7月には、7002号車が運用を離脱。走行距離が最も長く、9000形導入に伴う部品取り車とされました。現在は岳南富士岡駅構内の「がくてつ機関車ひろば」に展示されています。

7002号車の引退後、季節ラッピングは7003号車が担当しています。

7001号車は、2021年に実施されたクラウドファンディングにより再塗装の資金を調達。2022年初頭に再塗装が行われ、同年4月より吉原駅での運転体験に使用されています。

8000形

定期運用から離脱後も予備車として残っていた5000系を置き換えるため、2002年に登場したのが8000形です。2両編成1本のみが在籍し、「がくちゃんかぐや富士」の愛称で親しまれています。

7000形と同様に京王3000系を改造していますが、運転台機器には京王6000系（初期車）の廃車発生品を使用している点が異なります。そのため、岳南鉄道では唯一のワンハンドルマスコン車となっています。運転台化改造の工法も若干異なり、運転席後ろの窓が小型のものに変更されました。種車の製造時期の違いから、空調機器などにも差異が見られます。同社で初めて車椅子スペースが設置され、バリアフリーに対応した車両です。7000形と同様に側面行先表示機は撤去されています。

7000形との識別のため、塗装は緑色に変更。「がくちゃんかぐや富士」という愛称は、公募によって決定されました。これは、同社の愛称である「がくちゃん」と、沿線が竹取物語発祥の地であることにちなんでいます。

運用されない時間帯は、岳南江尾駅構内に留置されていることが多いです。

2022年11月には、従来の緑色から5000系電車の復刻カラーであるインターナショナルオレンジに塗装が変更されました。

車体装飾・塗装変更

（各車両の塗装変更履歴などを記述）

車歴

（7000形・8000形各車両の車歴を記述）

脚注

（参考文献や注釈などを記述）

関連項目

北陸鉄道8000系電車・7700系電車
上毛電気鉄道700型電車
松本電気鉄道3000形電車
伊予鉄道3000系電車

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