島津久亮

島津久亮

島津久亮（しまづ ひさすけ）は、江戸時代中期に活躍した薩摩藩の家老で、宮之城島津家の9代目当主です。

家系

宮之城島津家は、島津忠良の三男である尚久を初代とする家系です。代々の当主は「図書」を通称とし、忠長以降は薩摩国宮之城を領地としていました。久亮もその血筋を受け継ぎ、宮之城島津家を継承しました。

生涯

久亮は、享保21年（1736年）に薩摩藩の前藩主である島津吉貴の子として誕生しました。母は郷田兼近の娘であるお幾です。元文元年（1736年）に宮之城島津久倫の養子となり、家督を継ぐことになります。

寛保2年（1742年）2月、前藩主吉貴の加冠によって元服し、「図書」を名乗ります。同年9月には、実兄である藩主島津継豊に拝謁し、宮之城島津家を相続したことを報告しました。この時、久亮はまだ幼かったですが、藩主である兄の前で立派に役目を果たしました。

宝暦3年（1753年）には、藩主である重年の命により、将軍徳川家重への謝恩使として江戸に下向しました。この任務は、藩の代表として幕府に挨拶を行う重要な役目であり、久亮の力量が認められていたことを示しています。そして、宝暦5年（1755年）には、家老に就任し、藩政の中枢を担うことになりました。

久亮は、家老として藩政に尽力しましたが、宝暦13年（1763年）9月26日、29歳という若さでこの世を去りました。その早すぎる死は多くの人に惜しまれました。家督は養父である久倫の実子である久濃が相続しました。

人物

久亮は、宗功寺墓所に埋葬されており、その墓石には、久亮から十文字の家紋が使用されています。これは、久亮が宮之城島津家の一員として、家紋に対する強い思い入れを持っていたことを示唆しています。

まとめ

島津久亮は、若くして亡くなりましたが、薩摩藩の家老として藩政に尽力し、宮之城島津家を継承した人物として、歴史に名を残しています。彼の生涯は、短いながらも非常に濃密であり、その功績は後世に語り継がれています。

出典

* 長崎省吾関係文書 平田四郎兵衛〔他〕『宮之城島津家事績』 - 国立国会図書館デジタルコレクション

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