島津久林 (日置家)

島津久林（しまづ ひさもり）

島津久林は、江戸時代中期に活躍した薩摩藩の武士であり、日置島津家の第8代当主です。日置島津家は、島津宗家15代当主である島津貴久の三男、島津歳久を祖とする家系で、2代目の常久以降、薩摩国日置（現在の鹿児島県日置市日吉町日置）を領地としていました。明治時代には、島津久明が男爵に叙せられ、華族に列しています。

生涯

元禄4年（1691年）11月10日、久林は日置島津家の嫡子である久健の長男として誕生しました。元禄12年（1699年）3月28日には、鹿児島城に参上して元服の儀を執り行いました。この際、藩主である島津綱貴が烏帽子親を務め、理髪役は国老である島津久輝が担当しました。元服に伴い、久林は島津又吉久昌と名乗るようになりました。

享保12年（1727年）10月4日、久林は家督を相続し、日置島津家の当主として薩摩国日置の領主となりました。元文3年（1738年）には、藩内で家格が定められ、久林は一門に次ぐ家格として、一所持よりも上位の大身分の筆頭とされました。これは、日置島津家が藩内において非常に重要な地位を占めていたことを示しています。

寛保3年（1743年）閏4月23日、久林は隠居し、家督を嫡男である久甫に譲りました。その後、明和4年（1767年）閏9月25日に生涯を閉じました。

日置島津家について

日置島津家は、薩摩藩の中でも特に重要な役割を果たした家系の一つです。藩主一門に次ぐ家格を誇り、藩政においても大きな影響力を持っていました。この家系からは、多くの有能な人材が輩出され、薩摩藩の発展に大きく貢献しました。

まとめ

島津久林は、日置島津家の当主として、藩内での地位を確立し、その家格を高めた人物です。彼の生涯は、江戸時代の武士の生き方を示す一例であり、当時の社会や文化を理解する上で重要な存在と言えるでしょう。

参考資料

鹿児島県編『鹿児島県史 第2巻』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
島津久明 島津家系譜

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