島田修三

島田 修三

島田修三（しまだしゅうぞう）は、日本の著名な歌人であり、古典文学の研究者です。1950年8月18日に神奈川県横浜市に生まれ、現在は愛知淑徳大学の学長として活動しています。彼は歌誌「まひる野」の運営委員としても知られており、短歌の創作とその普及に努めています。

人物・来歴

彼は1975年に横浜市立大学文理学部の日本文学専攻を卒業し、その後「まひる野」に加入しました。大学院では早稲田大学で万葉集を研究しましたが、1982年に博士課程を中退後、多様な道を歩んでいます。在学中には、武川忠一が顧問を務める「短歌研究会」に参加し、内藤明や小島ゆかり、米川千嘉子といった同時代の歌人たちと共に活動しました。

彼は愛知淑徳大学にて教授、副学長を経て、2011年から学長を務めています。学生時代には吉野秀雄の『寒蝉集』から強い影響を受け、また詩人の窪田章一郎に師事しました。彼は中日新聞の歌壇選者としても活躍しており、古典の教養を背景に持ちながらも、現代の消費社会を批評的に表現する独自の歌風が際立っています。

特に「まひる野」では、若手歌人が多く参加するマチエール欄の選歌を担当し、ゼミの出身者には後藤由紀恵、富田睦子、小説家の飛鳥井千砂などがいます。彼の指導のもとで多くの新しい才能が育まれています。

受賞歴

彼の短歌作品は高く評価されており、これまでに受賞したいくつかの賞が挙げられます。1993年には名古屋市芸術奨励賞、2002年には『シジフオスの朝』で第7回寺山修司短歌賞を受賞。さらに、2008年の『東洋の秋』で第6回前川佐美雄賞、2009年には同作品で第9回山本健吉文学賞短歌部門を受賞しています。2010年の『蓬歳断想録』は第15回若山牧水賞を獲得し、続いて第45回迢空賞と第1回中日短歌大賞も授与されました。

最近では、2020年に「いいなあ長嶋」で第56回短歌研究賞を受賞し、地域文化への貢献が評価されたことで地域文化功労者に選ばれました。また、2021年には『秋隣小曲集』が第13回小野市詩歌文学賞を受賞し、中日文化賞も同年に獲得しています。

著書

島田修三の著作には数多くの歌集や研究書があります。代表的な作品には『晴朗悲歌集』（1991年）、『離騒放吟集』（1993年）、『東海憑曲集』（1995年）などがあり、さらに研究書『古代和歌生成史論』（1997年）や『短歌入門 基礎から歌集出版までの五つのステージ』（1998年）も著しています。2010年の『蓬歳断想録』から最近の『秋隣小曲集』（2020年）まで、多岐にわたるテーマを扱った作品があります。

彼の作品は、古代の文化や風景を現代的な視点から再解釈し、多くの読者に深い感銘を与えています。歌人としての彼の影響力は今後も続くことでしょう。

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