若山牧水賞

若山牧水賞は、歌人・若山牧水の偉大な業績を永く顕彰するため、短歌文学において傑出した功績をあげた人物に贈られる賞です。

この賞は、宮崎県、宮崎県教育委員会、宮崎日日新聞社、延岡市、そして東郷町（現在は日向市）によって構成される若山牧水賞運営委員会が主催しています。毎年1回、選考が行われ、受賞者が決定されます。

選考の対象となるのは、選考が行われる年の前年の10月1日から、その年の9月30日までの間に刊行された歌集、または若山牧水に関する評論です。これらの著作の著者の中から、選考委員によって受賞者が選ばれます。

受賞者には、正賞として賞状が贈られるほか、副賞として100万円の賞金と、記念のトロフィーが授与されます。この賞は、短歌の世界で優れた才能を持つ人々を励まし、その業績を広く社会に伝える重要な役割を果たしています。

また、青磁社からは『シリーズ牧水賞の歌人たち』が出版されており、過去の受賞者の作品や業績を振り返ることができます。

選考委員は、短歌界を代表する以下の先生方によって構成されています。

岡野弘彦（特別顧問）
馬場あき子（特別顧問）
佐佐木幸綱
伊藤一彦
高野公彦
栗木京子

過去の受賞作品は以下の通りです。

第1回（1996年） - 高野公彦 『天泣』
第2回（1997年） - 佐佐木幸綱 『旅人』
第3回（1998年） - 永田和宏 『饗庭』
第4回（1999年） - 福島泰樹 『茫漠山日誌』
第5回（2000年） - 小高賢 『本所両国』、小島ゆかり『希望』
第6回（2001年） - 河野裕子 『歩く』
第7回（2002年） - 三枝昂之 『農鳥』
第8回（2003年） - 栗木京子 『夏のうしろ』
第9回（2004年） - 米川千嘉子 『滝と流星』
第10回（2005年）- 水原紫苑 『あかるたへ』
第11回（2006年）- 坂井修一 『アメリカ』、俵万智 『プーさんの鼻』
第12回（2007年）- 香川ヒサ 『perspective』
第13回（2008年）- 日高堯子 『睡蓮記』
第14回（2009年) - 大島史洋 『センサーの影』
第15回（2010年）- 島田修三 『蓬歳断想録』、川野里子 『王者の道』
第16回（2011年）– 大下一真 『月食』
第17回（2012年）- 大口玲子 『トリサンナイタ』
第18回（2013年）- 晋樹隆彦 『浸蝕』
第19回（2014年）- 大松達知 『ゆりかごのうた』
第20回（2015年）- 内藤明 『虚空の橋』
第21回（2016年）- 吉川宏志 『鳥の見しもの』
第22回（2017年）- 三枝浩樹 『時禱集』
第23回（2018年）- 穂村弘 『水中翼船炎上中』
第24回（2019年）- 松村由利子 『光のアラベスク』、黒岩剛仁『野球小僧』
第25回（2020年）- 谷岡亜紀 『ひどいどしゃぶり』
第26回（2021年）- 黒瀬珂瀾 『ひかりの針がうたふ』
第27回（2022年）- 奥田亡羊 『花』
第28回（2023年）- 永田紅 『いま二センチ』
* 第29回（2024年）- 大辻隆弘 『橡と石垣』、高山邦男 『Mother』

若山牧水賞の選考発表は例年10月下旬頃に行われ、授賞式は翌年となります。

詳細については、若山牧水賞の公式ホームページで確認できます。

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