島耕二

島耕二 (しま こうじ)

島耕二は本名を鹿児島武彦といい、1901年2月16日に長崎県長崎市で医者の息子として生まれました。彼は日本映画俳優学校を第一期生として卒業後、1925年に日活大将軍撮影所に入社しました。

当初、島は現代的な二枚目俳優として内田吐夢や溝口健二の作品に出演し、映画界に名を馳せましたが、1934年には労働争議を理由に日活を脱退し、新映画社の設立に関与します。その後新興キネマを経て日活多摩川撮影所に移り、『明治一代女』や『真実一路』などの作品に出演し、スター俳優としてその地位を確立しました。

彼の監督としてのキャリアは1939年に始まり、1940年には『風の又三郎』を発表しました。1941年に発表した『次郎物語』は特に評価が高く、彼の代表作とされています。しかし、第二次世界大戦中には召集され、軍務に従事します。

戦後の彼は大映や新東宝など数社に渡って娯楽映画を中心に作品を発表し、数多くのヒット作を生み出しました。中でも『銀座カンカン娘』の主題歌は大ヒットを記録し、広く知られることとなりました。リメイク作品や空想映画にも挑戦し、その作風は多様でした。特に1970年代以降はPR映画の監督としても活躍し、80歳を超えても年に1本のペースで劇映画を制作し続けました。

主な作品

島耕二のキャリアには多くの名作が存在します。彼が出演した代表的な作品には、1925年の『栄光の丘へ』や1926年の『紙人形春の囁き』、1936年の『情熱の詩人啄木 ふるさと篇』などがあります。また、監督作には、1939年の『雲雀』や1940年の『風の又三郎』、戦後のヒット作である『銀座カンカン娘』をはじめ、多数の作品が含まれます。

私生活

島耕二は幾度かの結婚をし、女優の大谷良子、片山夏子、轟夕起子と結婚しました。また、彼の息子である片山明彦も俳優として活動しています。島は1986年9月10日に逝去し、多磨霊園に眠っています。彼の功績は日本映画史において重要な位置を占めており、今なお多くの人々に愛されています。

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