崎山博樹

崎山博樹：競馬界に輝く足跡

崎山博樹氏は、1950年12月14日、鹿児島県に生まれました。親戚が馬主で競走馬生産牧場を経営していたことから幼少期より馬に囲まれた環境で育ち、騎手を目指すようになりました。しかし、体重増加のため一旦は夢を断念。16歳で日本中央競馬会（JRA）に「乗馬指導員」として就職します。

それでもなお、騎手への強い思いを捨てきれなかった崎山氏は、JRAを退職後、母方の祖母の弟である松元正雄調教師に師事。厳しい減量に成功し、騎手学校短期養成課程を経て、1971年、松元正雄厩舎から騎手としてデビューを果たしました。

騎手時代は、1981年7月5日、オーバーレインボーに騎乗して東海テレビ杯金鯱賞を制覇、重賞初勝利を挙げます。続く1983年5月8日には、カツラギエースに騎乗しNHK杯を制覇するなど活躍しました。カツラギエースのデビューからの主戦騎手として活躍した崎山氏でしたが、その後、西浦勝一騎手に主戦騎手が変更されています。

1984年2月、調教師試験に合格した崎山氏は、騎手を引退し、調教師に転身します。1986年3月2日、自身の厩舎を開業。同年4月13日には、ノースゴッドで厩舎初勝利を挙げました。

調教師としての崎山氏の活躍は目覚ましく、1988年4月27日には、管理馬のスピードヒーローが日経新春杯（GII）を制し、厩舎初の重賞勝利を達成。その後も数々の重賞競走で勝利を重ね、2007年4月28日には、JRA通算300勝を達成しました。2008年6月22日には、管理馬トーホウシャインがマーメイドステークス（GIII）を制し、厩舎開業以来節目となる重賞10勝目を挙げました。

主な管理馬には、スピードヒーロー、サザンビーナス、ネオアイク、カリスマサンオペラ、アクティブバイオ、ギャラントアロー、トーホウシャイン、ウエスタンダンサー、セカンドテーブルなどが挙げられます。これらの馬との数々の勝利は、崎山氏の卓越した調教師としての能力を証明するものです。

数々の名馬を育て上げた崎山氏でしたが、2018年11月29日13時25分、病気のため、滋賀県栗東市の済生会滋賀県病院で67歳で死去しました。その死は競馬界に大きな悲しみをもたらしました。翌30日には、同厩舎の全管理馬39頭は田所秀孝厩舎に転厩となりました。

騎手として、そして調教師として、長きに渡り競馬界に貢献した崎山博樹氏。その功績は、多くの関係者やファンによって長く記憶されることでしょう。彼の指導の下で活躍した騎手や厩務員たちも、彼の教えを胸に、これからも競馬界で活躍していくことでしょう。彼の残した功績と、競馬界への貢献は、後世へと受け継がれていくに違いありません。

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