巌立

巌立（がんだて）

巌立は、岐阜県下呂市小坂町落合に位置する、迫力ある絶壁です。濁河川と椹谷の合流点にそびえ立ち、周辺一帯は巌立峡と呼ばれ、美しい景観を作り出しています。

概要

巌立は岐阜県指定の天然記念物であり、その高さは72メートル、幅は120メートルにも及びます。この巨大な岩壁は、溶岩が冷え固まる際に形成された柱状節理が特徴で、太さ数十センチの柱が規則正しく並んでいるように見えます。

この岩壁は、約5万4千年前に御嶽山の噴火によって流れ出した溶岩流の末端部分にあたります。御嶽山から約17キロメートル下流に位置し、この溶岩流全体は「摩利支天山第六溶岩流」と呼ばれています。岩石は両輝石安山岩で構成されています。

2007年には、御嶽山が日本の地質百選に選定された際、巌立も御嶽山を構成する一部として扱われました。これは、巌立が御嶽山の地質学的歴史を物語る重要な要素であることを示しています。

紅葉の名所

巌立周辺は、紅葉の名所として知られており、特に秋には美しい色彩に包まれます。巌立峡は「飛騨・美濃紅葉三十三選」にも選ばれており、多くの観光客がその絶景を求めて訪れます。また、中部北陸自然歩道のモデルコースである「巌立と滝へのみち」のルートにもなっており、ハイキングを楽しむこともできます。

交通アクセス

鉄道
JR高山本線飛騨小坂駅からタクシーで約15分。
JR高山本線飛騨小坂駅から下島温泉までバスで約15分、下車後徒歩約25分。
シーズン中は下呂駅からツアーバスも運行されています。

道路
中央自動車道中津川ICから約90分。
東海環状自動車道富加関ICから約90分。
中部縦貫自動車道高山ICから約45分。

周辺情報

巌立周辺には、温泉や宿泊施設も充実しており、観光拠点として利用できます。また、近隣には御嶽山やその他の観光スポットも点在しているため、合わせて訪れるのもおすすめです。

脚注

岐阜県指定文化財一覧
御嶽山

外部リンク

* 岐阜県小坂町ホームページ

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