川原湯温泉

川原湯温泉

群馬県吾妻郡長野原町に位置する川原湯温泉は、古くから人々に親しまれてきた温泉地です。八ッ場ダムの建設に伴い、温泉街はダム湖である八ッ場あがつま湖のほとりへと移転し、新たな姿となりました。

泉質

川原湯温泉の泉質は、含食塩石膏硫化水素泉です。この泉質は、疲労回復や美肌効果が期待できると言われています。

温泉街

新温泉街

ダム建設により、旧温泉街は湖底に沈みましたが、その代わりに高台に新たな温泉街が誕生しました。現在は、旅館が6軒、飲食店が3軒営業しており、湖畔の美しい景色を眺めながら温泉を楽しむことができます。

共同浴場は「王湯」のみとなりました。この「王湯」では、高温の源泉を利用して温泉卵作りを体験することができます。また、近くには足湯も設置されており、気軽に温泉を楽しむことができます。

旧温泉街

かつて、吾妻川の谷間に位置していた旧温泉街には、数軒の旅館が道路沿いにひしめき合っていました。共同浴場としては、「王湯」「笹湯」、そして混浴の「聖天様露天風呂」がありましたが、ダム建設に伴い全て閉鎖されました。

湯かけ祭り

川原湯温泉では、毎年1月20日の大寒の未明に、奇祭として知られる「湯かけ祭り」が開催されます。

この祭りは、かつて温泉が枯渇した際に、鶏を生贄に祈願したところ再び湯が湧き出したことを祝って、人々が互いに湯を掛け合ったのが始まりとされています。

祭りでは、紅白のふんどしを身につけた男たちが、「お祝いだ、お祝いだ」と叫びながら湯を掛け合います。最後に鶏の入ったくす玉が割られ、鶏を捕まえた者は幸運が訪れると言われています。「お祝いだ」という掛け声は、「お湯湧いた」が変化したものとされています。

この祭りの様子は、1940年頃に朝日新聞社が制作した映像ニュース「アサヒホームグラフ」にも記録されており、当時の様子を垣間見ることができます。

歴史

川原湯温泉は、1193年（建久4年）に源頼朝が狩りの最中に発見したと伝えられています。共同浴場の「王湯」には、その伝説にちなんで源氏の家紋である笹竜胆が掲げられています。

アクセス

鉄道を利用する場合、JR吾妻線川原湯温泉駅で下車し、徒歩約15分で温泉街に到着します。

関連項目

吾妻渓谷

外部リンク

川原湯温泉協会
川原湯温泉協会 (kawarayu) - Facebook
【１９４０アーカイブ】群馬・川原湯温泉の湯かけ祭り - YouTube


川原湯温泉は、歴史と伝統、そして新たな魅力が融合した温泉地です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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