川淵龍起

川淵龍起

川淵龍起（かわぶち りょうき）は、1860年5月28日（万延元年4月8日）に生まれ、1941年（昭和16年）2月1日に没した、日本の検察官、そして広島市長として活躍した人物です。

生い立ちと初期の経歴

川淵龍起は、土佐国吾川郡八田村（現在の高知県吾川郡いの町）で生を受けました。 молодость時代から法律の道を志し、1883年（明治16年）に司法省法学校を卒業後、検事補に任官され、法曹界でのキャリアをスタートさせました。1887年（明治20年）には、判事登用試験に合格し、正式に検事として任命されました。

その後、大阪地方裁判所検事長、長崎控訴院検事、佐賀地方裁判所検事正といった要職を歴任し、着実にそのキャリアを積み重ねていきました。

台湾での活動

1897年（明治30年）からは、台湾に渡り、台湾総督府法院検察官兼民政局事務官に任命されました。台湾総督府において、高等法院検察官や覆審法院検察官長を歴任し、台湾の司法制度の確立に大きく貢献しました。

検事としての円熟期

1899年（明治32年）に名古屋地方裁判所検事正に転任。その後、東京地方裁判所検事正、函館控訴院検事長、広島控訴院検事長、宮城控訴院検事長と、日本の主要な裁判所・検察庁の要職を歴任しました。特に、東京地方裁判所検事正時代には、当時社会を騒がせた教科書疑獄事件を担当し、その手腕を発揮しました。1923年（大正12年）に定年退職。

広島市長として

1925年（大正14年）、川淵龍起は広島市長に選出され、1929年（昭和4年）までその任を務めました。市長在任中は、広島市の発展に尽力し、市庁舎の新築や産業博覧会の実現に尽力するなど、広島の都市基盤の整備に大きく貢献しました。

死後

川淵龍起は、日本の司法と行政に貢献した人物として、その名が記録されています。墓所は多磨霊園にあります。

栄典

位階

1907年（明治40年）8月10日 - 従四位
1923年（大正12年）4月30日 - 正三位

勲章等

1903年（明治36年）12月26日 - 勲四等瑞宝章
1906年（明治39年）4月1日 - 勲三等瑞宝章
1915年（大正4年）11月10日 - 大礼記念章

親族

養子：川淵洽馬 - 七女歌子の夫。県知事・衆議院議員・高知市長。

参考文献

* 「故退職検事川淵竜起叙勲ノ件」 アジア歴史資料センター Ref.A10113364600

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