川淵洽馬

川淵洽馬（かわぶち こうま）は、1883年（明治16年）8月15日に高知県高岡郡窪川町（現在の四万十町）で生まれ、1946年（昭和21年）10月1日に生涯を閉じました。彼は、日本の内務官僚、政治家として、その生涯を社会に捧げました。旧姓は宮崎であり、川渕とも表記されます。

生い立ちと学歴

川淵洽馬は、宮崎文次の二男として生を受け、後に川淵龍起の養子となりました。彼は、第一高等学校を経て、1910年（明治43年）7月に東京帝国大学法科大学法律学科（独法）を卒業しました。同年11月には、文官高等試験行政科試験に合格し、そのキャリアをスタートさせました。

内務官僚としての活躍

1912年（明治45年）、川淵洽馬は内務省に入省し、警視庁警部に任官しました。その後、警視庁警視、月島警察署長、台湾総督府警視、山形県警察部長、広島県警察部長、京都府警察部長、警視庁書記官・警務部長、警察講習所教授兼内務省参事官など、数々の要職を歴任しました。これらの経験を通じて、彼は警察行政の専門家としての知識と経験を深め、その手腕を発揮しました。

県知事、高知市長、衆議院議員としての活動

1925年（大正14年）9月16日、川淵洽馬は福島県知事に就任しましたが、1927年（昭和2年）5月17日に休職、同年7月19日に免官となりました。その後、1929年（昭和4年）7月5日に広島県知事、1931年（昭和6年）5月8日には福岡県知事に転任しました。同年12月18日に退官し、官僚としてのキャリアを終えました。

1932年（昭和7年）2月には、第18回衆議院議員総選挙で高知県第2区から立憲民政党の公認を受け出馬し、当選を果たしました。衆議院議員としては1期を務め、国政にも貢献しました。

1936年（昭和11年）1月28日には、高知市長に就任し、1941年（昭和16年）7月11日までその職を務めました。高知市長として、彼は地方行政に尽力しました。

栄典

1916年（大正5年）1月19日には、勲六等瑞宝章を受章しました。

参考文献

川淵洽馬の研究には、以下の文献が参考になります。

沢翠峰、尾崎吸江共著『良い国良い人（東京に於ける土佐人）』青山書院、1917年
歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

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