工藤俊幸

工藤俊幸は、1966年に山形県酒田市で生まれた指揮者です。山形県立酒田東高等学校を経て国立音楽大学音楽学部作曲学科を卒業後、桐朋学園大学音楽学部オーケストラ研究科指揮専攻を修了しました。崎田俊治、黒岩英臣、飯守泰次郎に指揮を、増田宏三、島岡譲に作曲を師事しました。

1992年、オーディションで選ばれ仙台フィルハーモニー管弦楽団の副指揮者に就任し、1996年まで外山雄三音楽監督のもとで活動しました。その後、1年間ベルリン・ドイツ・オペラで研修を積み、帰国後は、全国各地のプロオーケストラを指揮する傍ら、合唱指揮者としても活躍しています。NHK交響楽団定期演奏会や読売日本交響楽団定期演奏会では、二期会合唱団の合唱指揮を務め、その手腕が高く評価されました。2016年から2017年には神戸市混声合唱団を指揮しました。

オーケストラ指揮者としては、山形交響楽団や群馬交響楽団で指揮者を歴任しました。現代音楽の分野にも積極的に取り組み、「ミュージック・トゥディ」や北九州市立響ホール「饗宴」、草津夏期国際音楽祭、武満徹作曲賞本選などに出演しています。また、池辺晋一郎作曲のオペラ「小鶴」を初演し、大きな成功を収めました。佐藤聰明作品を指揮したCD「仄かなる闇」はCamerataから発売されています。

近年では、母校である山形県立酒田東高等学校吹奏楽部の指導や、飽海地区中学校吹奏楽部の合同演奏会で客演指揮を務めるなど、地元での音楽活動にも力を入れています。また、2020年にはNHK連続テレビ小説「エール」に出演するなど、その活動は多岐にわたります。工藤俊幸は、オーケストラ、合唱、現代音楽と幅広い分野で才能を発揮し、その音楽的才能と情熱で多くの人々を魅了し続けています。

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