巨泉にまかせろ!

巨泉にまかせろ!

『巨泉にまかせろ!』は、1970年4月2日から同年9月24日まで、フジテレビ系列局で放送されたバラエティ番組です。フジテレビが制作を手掛け、毎週木曜日の午後10時から10時56分（日本標準時）に放送されていました。

番組概要

司会を務めたのは、当時絶大な人気を誇っていたタレント・大橋巨泉氏です。番組は、巨泉氏ならではの「ヤジ馬精神」と、観る者を惹きつける巧みな話術を駆使して展開されました。放送期間は半年間と短命に終わりましたが、巨泉氏自身は後年、著書の中でこの番組を「代表作の一つ」として挙げており、強い思い入れがあったことがうかがえます。

番組は複数のコーナーで構成されており、多彩な内容が視聴者を楽しませました。週替わりで女性タレントをゲストに招き、趣向を凝らしたパロディドラマを制作・放送。また、アニメーションコーナーでは、世界的に知られる『ピンク・パンサー』が日本で初めて放送されました。このアニメ版『ピンク・パンサー』は本作で放送された後、単独番組として独立するなど、その後の日本のアニメ文化にも影響を与えました。さらに、「ビックリ街道カメラ」といったユニークなコーナーも番組を彩りました。番組のオープニングを飾るタイトルロゴは、『火曜ワイドスペシャル』でも使用されていた、シネスコ風の横長の迫力あるデザインが採用されていました。

名物「競馬コーナー」

番組の顔ともいえる人気コーナーが「競馬コーナー」でした。このコーナーでは、アメリカから取り寄せた競走馬のフィルムを使用。視聴者は、番組で提示されるレース出走前のパドック映像を見て、どの馬が1着と2着になるかを「連複」で予想し、応募するという企画でした。見事予想を的中させた視聴者には、豪華な賞品が贈られました。その賞品は純金のメダルで、当時の価格で最高50万円相当にもなる非常に高価なものでした。この豪華な賞品と、パドック映像からの予想という当時としては斬新な試みが、多くの視聴者の関心を集めました。

出演者

司会：大橋巨泉
レギュラー：藤村俊二、熊倉一雄、てんぷくトリオ

番組の魅力は、巨泉氏の軽妙なトークと、レギュラー出演者たちの個性豊かなキャラクター、そして趣向を凝らした各コーナーの組み合わせにありました。特に、半年という短い放送期間ながら、その後のアニメ界に影響を与えた『ピンク・パンサー』の初放送や、豪華賞品で話題を呼んだ「競馬コーナー」など、記憶に残る要素が多い番組でした。

関連項目

* ピンク・パンサー

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