市政会館

市政会館について

市政会館（しせいかいかん）は、東京都千代田区日比谷公園に位置する多目的施設で、その構造は鉄骨鉄筋コンクリートから成り立っています。この建物は、公益財団法人後藤・安田記念[[東京都市研究所]]を中心に、歴史的な重要性を持つ施設としても知られており、東京都の選定歴史的建造物です。

沿革

市政会館の設立は、1920年に東京市長に就任した後藤新平によって始まりました。彼は地方自治に関する調査・研究を目的とした独立した機関を設立することを構想し、1922年に東京市政調査会を設立しました。その後、後藤は初代会長に就任し、初代安田善次郎からの寄付（実際の受け渡しはその後の代理によって行われました）を受けて、日比谷公園内に本拠を置くことになりました。設計は8人の建築家による競技で決まり、最終的に佐藤功一の案が採用され、清水組によって施工されました。会館は1929年に完成し、同年に「帝都復興展覧会」が開催され、多くの来場者を集めました。

近代化のための増改築工事が1961年から1965年にかけて実施されました。1999年には東京都景観条例に基づき、日比谷公会堂と共に歴史的建物として認定され、さらに2003年には景観まちづくり重要物件とされています。また、2008年には近代化産業遺産群に認定される等、その文化的価値が高く評価されています。2018年には内部に領土・主権展示館が開館しましたが、現在は移転しています。

建物の意匠

市政会館のデザインは、全体が茶褐色のタイルで覆われ、中央には時計塔が配置されています。一見するとゴシック建築様式のように思われがちですが、実際にはゴシックスタイルのディテールは無く、アール・デコの影響を受けた独特のスタイルです。この特徴的なデザインは、訪れる人々に印象的な存在感を与えています。

歴代の主な入居団体

市政会館は、様々なニュース通信社が本社を置いていました。特に1936年に設立された同盟通信社は、業務の拡大に伴い1942年に会館に移転しましたが、1945年に解散し、その後共同通信社と時事通信社に分かれました。共同通信社は1966年に移転しましたが、時事通信社は会館に留まり、2001年に新社屋へと移転しました。

文化財としての認定

市政会館は、1999年に東京都景観条例に基づいて歴史的建造物に選定され、2023年には東京都有形文化財に指定されました。建設当初は昭和4年（1929年）であり、設計者は佐藤功一、鉄骨鉄筋コンクリート造で6階建ての建物です。このように、市政会館は東京における公会堂の先駆けとして、日比谷公園の象徴的存在となっています。

アクセス

市政会館は交通の便が良く、都営地下鉄三田線内幸町駅からは徒歩2分、東京メトロ丸ノ内線の霞ケ関駅からは徒歩4分です。また、東京メトロ千代田線日比谷駅からも徒歩3分の距離にあります。JR新橋駅からも徒歩10分というアクセスの良さがあります。

市政会館はその多機能性だけでなく、歴史的価値と美しいデザインで訪れる人々を魅了する施設です。

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