市立大町図書館

市立大町図書館について

市立大町図書館は、長野県大町市に位置する公共図書館です。1999年10月1日に新築開館し、旧図書館の隣接地に建てられました。開館当初からコンピュータと自動貸出機を導入し、利用者にとって利便性の高い図書館となっています。図書館は、体育館、児童館、文化財センターなどの教育関連施設が集まる西公園の一角にあり、地域住民の文化的な活動拠点としての役割も担っています。

歴史

市立大町図書館の歴史は、1942年8月に町立大町図書館として設立されたことに始まります。その後、1948年2月に大町公民館図書部となり、1954年7月には大町市発足に伴い、大町市立図書館に改称されました。1970年10月には新図書館が竣工し、開館式が行われましたが、1999年10月1日に現在の新館が開館しました。

特色

大町市は北アルプスの山麓に位置することから、山岳関係の図書の収集に力を入れている点が特徴です。また、地域連携にも力を入れており、2012年8月1日には信州大学附属図書館との間で連携協定を締結しました。これにより、資料の相互貸借や図書館イベントの合同開催など、幅広い活動を行っています。さらに、2017年10月1日からは北アルプス連携自立圏の図書館相互利用が開始され、連携自立圏の居住者は市立大町図書館を含む複数の図書館で貸出カードを作成し、利用できるようになりました。

特殊コレクションとしては、社村の庄屋文書（約80点）と中村白葉記念文庫（約4,000冊）を所蔵しています。特に中村白葉記念文庫は、大町市出身の作家である中村白葉氏の旧蔵書であり、『世界文学全集』やロシア文学関係資料、フョードル・ドストエフスキー、アントン・チェーホフらの全集など貴重な資料が含まれています。

施設

図書館の建物は、飛騨山脈（北アルプス）の風景に調和するように設計されました。構造は鉄筋コンクリート造の2階建てで、延床面積は1,726.94平方メートルです。

2階には地域資料室、保存図書コーナー、視聴覚室（学習室）などがあり、1階にはエントランスホール、じゅうたんコーナー、児童図書コーナー、一般閲覧コーナー、AVブラウジングコーナーなどが配置されています。特に児童図書コーナーの書架は雪だるまを、一般図書コーナーの書架は岳（やま）をイメージした木製書架が採用されており、利用者に親しみやすい空間となっています。

交通アクセス

JR大糸線北大町駅から徒歩15分、またはJR大糸線信濃大町駅から自動車で5分の距離にあります。また、長野自動車道安曇野ICからは自動車で30分の距離です。

参考文献

丸山信『長野県の図書館』三一書房〈県別図書館案内シリーズ〉、1998年3月31日、278頁。ISBN 4-380-98223-8。
社団法人日本図書館協会図書館年鑑編集委員会 編 編『図書館年鑑 2000』社団法人日本図書館協会、2000年6月30日、790頁。ISBN 4-8204-0005-3。
田中和彦 著「長野県」、社団法人日本図書館協会図書館年鑑編集委員会 編 編『図書館年鑑 2000』社団法人日本図書館協会、2000年6月30日、30頁。ISBN 4-8204-0005-3。
県立長野図書館 『長野県公立図書館概況』 平成30年度

外部リンク

公式ウェブサイト
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