帝京大学医学部附属溝口病院

帝京大学医学部附属溝口病院

学校法人帝京大学によって神奈川県川崎市高津区に開設された帝京大学医学部附属溝口病院は、多岐にわたる医療サービスを提供する地域の中核病院です。地域の健康を支える重要な役割を担っており、災害発生時には神奈川県の災害医療拠点病院としても機能する体制を備えています。

沿革

本院の歴史は、1973年7月に産声を上げたことから始まります。開設当初は、一般80床の病床数を持ち、内科、小児科、耳鼻咽喉科といった診療科を中心に診療活動を展開していました。以来、地域医療のニーズに応えるべく発展を続け、2017年5月には川崎市高津区溝口から現在の場所へと移転し、最新の設備を備えた新病院として新たなスタートを切りました。さらに2019年5月には歯科を標榜するなど、提供する医療分野を広げています。

施設

新病院の建設は、2013年9月2日から2017年1月12日までの歳月を費やした大規模な建て替え事業によって実現しました。総延べ床面積は約4万平方メートルにも及び、大幅に機能が拡充されています。施設は主に「外来・管理棟」と「入院棟」で構成されており、それぞれが医療機能を集約・最適化しています。

外来・管理棟は、地下1階から地上7階、さらに塔屋1階というフロア構成を持ち、主に外来診療を行う機能が集約されています。患者さんがスムーズに受診できるよう配慮された設計となっています。

入院棟は、地下1階、地上12階、塔屋1階建てで、手術室や病室など入院に必要な設備が集約されています。建物の構造にはRC造（鉄筋コンクリート造）が採用され、さらに免震構造が導入されているため、地震発生時にも建物の揺れを軽減し、医療機能を維持することが可能です。

これらの先進的な施設は、地域医療の質の向上に大きく貢献しています。

診療科

本院では、多種多様な疾患に対応するため、幅広い診療科を設置しています。主な診療科は以下の通りです。

• - 内科
• - 消化器内科
• - 心療内科
• - 外科
• - 産婦人科
• - 小児科
• - 整形外科
• - 眼科
• - 耳鼻咽喉科
• - 皮膚科
• - 泌尿器科
• - 麻酔科
• - 精神科
• - 放射線科
• - 脳神経外科
• - 脳神経内科
• - リハビリテーション科
• - 形成外科
• - 歯科
• - 病理診断科
• - 臨床検査科

専門性の高い医療を提供するため、これらの診療科が連携し、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供しています。

医療機関としての指定・認定

帝京大学医学部附属溝口病院は、その機能と役割に基づき、数多くの公的な指定や認定を受けています。これらは、本院が担う社会的な役割や提供する医療の質を示すものです。

• - 保険医療機関
• - 労災保険指定医療機関
• - 指定自立支援医療機関（更生医療、育成医療、精神通院医療）
• - 身体障害者福祉法指定医配置医療機関
• - 精神保健指定医配置医療機関
• - 生活保護法指定医療機関
• - 結核指定医療機関
• - 指定小児慢性特定疾病医療機関
• - 難病の患者に対する医療等に関する法律に基づく指定医療機関
• - 戦傷病者特別援護法指定医療機関
• - 原子爆弾被害者指定医療機関
• - 原子爆弾被害者一般疾病医療機関
• - 公害医療機関
• - 母体保護法指定医配置医療機関
• - 災害拠点病院（地域）
• - 臨床研修病院
• - 特定疾患治療研究事業委託医療機関
• - DPC対象病院
• - 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター

これらの指定に加え、各種法令に基づく認定や、各学会の認定施設としての側面も持ち合わせており、幅広い医療ニーズに対応できる体制が確立されています。

交通アクセス

公共交通機関を利用したアクセスも良好です。東急田園都市線の「高津駅」からは徒歩約1分という近さに位置しており、非常に便利です。また、東急田園都市線の「溝の口駅」、JR南武線の「武蔵溝ノ口駅」からも徒歩約8分でアクセス可能です。これらの駅からのアクセスの良さは、地域住民だけでなく広範なエリアからの通院・入院患者にとって利便性が高いと言えます。

帝京大学医学部附属溝口病院は、設立以来、常に時代の要請に応えながら発展を遂げてきました。最新の医療施設と多岐にわたる専門分野を持つ診療科、そして数多くの公的指定に裏付けられた信頼性をもって、今後も地域医療の中核を担い、住民の健康増進に貢献していくことが期待されます。

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