常田新橋

常田新橋

常田新橋は、長野県上田市を流れる千曲川に架かる、全長485メートルの道路橋です。上田市道踏入小牧線の一部を構成し、市内の道路交通において重要な役割を担っています。上田市における道路橋としては、小牧橋に次いで2番目に建設された市道橋です。

概要

橋の中央部にはモニュメントが設置されており、周辺の景色を一望できる展望スペースとなっています。計画当時、千曲川を渡る交通が上田橋、古舟橋、小牧橋の3橋に集中していたため、慢性的な交通渋滞が発生していました。この状況を改善するため、国による上田大橋と、上田市による常田新橋が同時期に計画・整備されました。

建設当初は「上田新橋」という仮称で呼ばれていましたが、戦国時代から続く由緒ある地名である「常田」の名を冠し、常田新橋と命名されました。

構造と特徴

常田新橋は、鋼5径間および4径間連続箱桁橋という形式を採用しています。これは、複数の橋桁を連続してつなぎ合わせることで、強度と安定性を高める構造です。

形式: 鋼5径間および4径間連続箱桁橋
活荷重: B活荷重
橋長: 485.000 m
支間割: (40.150 m + 49.000 m + 66.000 m + 66.000 m + 48.200 m) + (48.200 m + 58.000 m + 58.000 m + 48.150 m)
幅員: 14.5 - 20.5 m
車道: 7.500 m
歩道: 両側3.500 m（標準幅員）
床版: I形鋼格子床版（鉄筋コンクリート）
総鋼重: 2,710 t
施工: 住友重機械工業・高田機工JV、三井造船・川崎製鉄JV、宮地鐵工所・川田工業JV、横河ブリッジ・東京鐵骨橋梁JV
竣工: 1998年度（平成10年度）
架設工法: トラッククレーンベント工法

歴史

常田新橋の建設は、長年の構想を経て実現しました。

1983年度（昭和58年度）：上田駅周辺整備構想調査報告書において、新橋架設計画が初めて提案されました。
1991年度（平成3年度）・1992年度（平成4年度）：上田都市圏交通計画においても、その必要性が改めて提唱されました。
1994年（平成6年）9月：上田市補正予算で、上田新橋の調査費が計上され、具体的な検討が開始されました。
1995年度（平成7年度）：取付道路の工事が開始されました。
1996年（平成8年）10月17日：着工。
1999年（平成11年）2月25日：上田大橋と共に、正式名称が決定しました。
1999年（平成11年）8月10日：常田新橋ロードフェスティバル'99が開催され、同日夜には上田千曲川花火大会に合わせて歩行者に開放されました。
1999年（平成11年）10月23日：長野県上田市に架かる6番目の橋として開通しました。

開通以来、常田新橋は地域住民の生活を支える重要なインフラとして機能しています。特に、花火大会の時期には、多くの鑑賞客のために歩行者天国として開放され、賑わいを見せています。

周辺施設

常田新橋の周辺には、以下の施設があります。

イオン上田ショッピングセンター
日本無線上田工場
北陸新幹線
しなの鉄道線

これらの施設へのアクセス向上にも貢献しています。

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