常陸北条駅

常陸北条駅について

常陸北条駅（ひたちほうじょうえき）は、茨城県筑布郡筑布町（現在のつくば市）に所在した、筑波鉄道筑波線の駅です。しかし、筑波線の廃止に伴い1987年に閉鎖されました。この駅の歴史やその周辺について詳しく見ていきましょう。

歴史

常陸北条駅は、1918年4月17日に筑波鉄道の初代駅として開業しました。開業以来、多くの利用者に親しまれてきましたが、1945年に会社合併が行われ、常総筑波鉄道筑波線の駅となりました。1965年には再度の合併により関東鉄道の駅となり、その後1979年には事業譲渡のため筑波鉄道の駅に戻りました。1981年には貨物営業が廃止され、乗客の利用も徐々に減少していきました。そして、1987年の4月1日、常陸北条駅は正式に廃止されました。

駅構造

この駅は、地上に位置し、2面3線のホームを持つ構造で、終日駅員が配置されていました。特筆すべきは、駅名表示が「常陸北条駅」ではなく「常陸北條駅」と表記されていた点です。また、その下の英字の表記は「HOJO」ではなく「HOJYO」とされていました。

利用状況

廃止前の1978年度には、1日平均で約1963人がこの駅を利用しており、筑波線の中でも土浦駅に次ぐ多くの利用者を誇っていました。地域の交通の重要な一部として機能していたことが分かります。

駅周辺

常陸北条駅は筑波町の中心地に位置し、国道125号の北側に位置していました。周辺には、

• - 筑波町役場（現・つくば市役所筑波庁舎）
• - 筑波郵便局
• - 筑波町国保病院（現在のつくば市立病院）
• - 筑波中央病院
• - 茨城県立筑波高等学校

などの施設があり、廃止前には賑わいを見せていました。

現状

駅舎は廃止後に撤去され、2021年の現在はホームのみが残されています。この駅の跡地から約400メートル離れた県道138号上には、関東鉄道の「北条駅入口」バス停が存在し、駅の名残を感じさせます。また、筑波地区支線型バス（つくばね号）の「旧北条駅入口」停留所も付近に設置されています。

さらに、廃線後もしばらくの間、駅跡から北西に約2キロメートルの位置に「常陸北条」バス停留所が存在しました。このバス停は、一時期運行されていた高速バス「ニューつくばね号」の停車地として利用されていましたが、現在は「杉木」に改称されています。

隣の駅

筑波鉄道の筑波線には、常陸北条駅の隣に常陸小田駅があり、過去には常陸大貫駅も存在していました（1943年まで）。

このように、常陸北条駅は地域の発展とともに長い歴史を持ち、その名残が今でも周辺に見られます。地域交通の変動を経て現在に至る経緯は、多くの駅が抱える共通の課題とも言えるでしょう。

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