平山周吉

平山 周吉（ひらやま しゅうきち）

平山周吉（本名：細井秀雄）は、日本の著名な評論家かつ元編集者であり、1952年東京に生まれました。彼は慶應義塾大学の文学部国文科を卒業後、文藝春秋に加入し、編集者としてのキャリアをスタートさせました。彼は特に『諸君!』や『文學界』の編集長を務めたことで知られ、そこでは多くの作家や批評家との関わりを持ちました。

そのキャリアの中で、特に印象的な出来事の一つは、1999年7月に彼が江藤淳氏の最後の編集担当者であったことです。この時、江藤氏は鎌倉の自宅で自決し、平山はその重要な瞬間に立ち会うこととなりました。

平山の筆名は、小津安二郎の映画『東京物語』の主人公に由来しており、彼自身も文学と映画に対する深い関心を抱いています。彼は現在も小説や評論を書き続け、2025年5月から中央公論webで「小林秀雄の戦争と平和」という新たな連載を開始する予定です。

受賞歴

平山周吉はその著作により数々の賞を受けています。

• - 2016年：『戦争画リターンズ』で第34回雑学出版賞を受賞。
• - 2019年：『江藤淳は甦える』で第18回小林秀雄賞を受賞。
• - 2022年：『満洲国グランドホテル』で第26回司馬遼太郎賞を受賞。
• - 2023年：『小津安二郎』で第50回大佛次郎賞を受賞。

これらの受賞は、彼の文学的功績を証明するものであり、さらにその作品は数多くの読者に影響を与えています。

主な著書

平山周吉の著書には以下のような重要な作品があります。これらの本は日本の現代文学や歴史を深く探求しています。

• - 『昭和天皇─「よもの海」の謎』(新潮選書, 2014)
• - 『戦争画リターンズ─藤田嗣治とアッツ島の花々』(芸術新聞社, 2015)
• - 『江藤淳は甦える』(新潮社, 2019.4)
• - 『満洲国グランドホテル』(芸術新聞社, 2022.4)
• - 『小津安二郎』(新潮社, 2023.3)
• - 『昭和史百冊』(草思社, 2023.7)

注目すべきことに、これらの作品は電子書籍としても出版されており、デジタルメディアを通じてより多くの読者にアクセスされています。

その他の業績

また、平山は『江藤淳 終わる平成から昭和の保守を問う』という書籍を、政治思想家の中島岳志と共に編集しました。これは2019年に河出書房新社から出版され、歴史や思想についての新たな視点を提供しています。さらに、2022年7月からは『江藤淳全集』を責任編集し、公開を開始しました。この全集は、江藤淳の思想や作品を深く掘り下げるための重要な資料となっています。

総括

平山周吉は、日本の現代文学や思想において重要な位置を占める評論家であり、その業績は多岐にわたります。彼の作品や活動は、文学界における重要な議論を促進し、多くの読者に影響を与え続けています。

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