平郡島

平郡島について

平郡島（へいぐんとう）は、山口県柳井市の南約20キロメートルに位置する伊予灘に浮かぶ細長い島です。島の人口は591人で、山口県内では面積が2番目に大きいとされています。この島は、急斜面や段々畑が特徴的で、地域の自然とともに生活しています。

地理的特徴

平郡島は、東西に細長い形状をしており、東側と西側にそれぞれ集落が存在しています。交通は限られており、北側のみが公道によって二つの集落を結んでいます。南側には細い農道があり、農業の中心地となっています。中央部は標高450〜470メートルの山々が連なり、豊かな森林が広がります。ここは野生動物が生息する場所でもあり、特にキジが見られることがあります。

段々畑は主に高齢化の影響を受けており、多くの農地が休耕状態となっています。そのため、一部は自然に回帰しつつありますが、最近では畜産を通じた景観の再生に向けた取り組みが進められています。また、周囲の海は豊かな藻場で、磯では海藻の収穫が行われ、沖合では遊漁も楽しめるなど、漁業活動も盛んです。

歴史

平郡島の歴史は、幕末にまで遡ります。当時、「旧高旧領取調帳」の記録によると、この島は山口藩の領土でした。明治4年の廃藩置県を経て、山口県の管轄下となりました。1873年には大区小区制が施行され、第一大区第四小区に属することとなります。

1889年には町村制が施行され、平郡島は自治体として独立し平郡村としての地位を得ました。しかし、1954年には平郡村が柳井市に編入され、村としての存在が消滅しました。

教育

平郡島には柳井市立平郡東小学校がありますが、児童数の減少により2003年度から休校となっていました。しかし、2012年度には新たに1年生が入学し、9年ぶりに学校が再開されました。2013年にはさらに2名の児童が入学し、現在では2年生1名、1年生2名の3人が在籍しています（2018年現在、在籍児童は5人）。

特産品

この島では、特産品として農産物と水産物の両方が栽培または採取されています。農産物には、ミカンや夏みかん、カーネーション、切干大根などがあります。また、水産物として、地ダコや太刀魚、ヒジキ、フノリ、サザエなども有名です。

交通

平郡島は、柳井港から平郡島へと続く平郡航路を利用することでアクセス可能です。この航路は、島周辺の交通を支える主要な手段となっています。

まとめ

平郡島は、自然環境が豊かで、伝統的な農業や漁業が行われている地域です。限られた人口ながら地域の特産品や自然を生かした取り組みが進行中で、今後の発展が期待されます。

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