広島県道63号三次三和線

広島県道63号三次三和線について

広島県道63号三次三和線（ひろしまけんどう63ごう みよしみわせん）は、日本の都道府県道の一つであり、広島県に位置する主要地方道として指定されています。この路線は、その全区間が広島県三次市域内を通過しており、地域の交通ネットワークにおいて重要な役割を担っています。

概要

この県道の起点は、三次市秋町に位置する「三和分かれ交差点」です。ここでは、広域幹線道路である国道54号（国道183号との重複区間）と接続しています。一方、路線の終点は三次市三和町羽出庭にあり、広島県道52号世羅甲田線と交差する地点です。三次三和線の総延長は11.130キロメートルとなっており、この距離全てが単独路線として存在し、他の道路との重複区間は含まれていません。

歴史

本路線の起源は、1960年10月10日に広島県告示第682号によって認定された「広島県道162号上板木志和地停車場線」に遡ります。その後、1972年11月1日の広島県の県道番号再編により、その番号を広島県道439号に変更しました。重要な転換点は1982年4月1日に訪れ、当時の建設省告示第935号によって主要地方道に指定されたことです。これに伴い、同年8月12日には広島県告示第848号により、従来の広島県道439号から現在の「広島県道63号三次三和線」へと名称および路線認定が変更されました。さらに、1993年（平成5年）5月11日には、建設省から三次三和線として改めて主要地方道に再指定され、その位置づけが強固なものとなりました。2004年4月1日には、三次市と周辺の双三郡全町村、甲奴郡甲奴町が合併し、新たな三次市が誕生しました。これにより、本路線の終点の地名表記が「双三郡三和町羽出庭」から「三次市三和町羽出庭」へと変更され、同時に路線の全区間が三次市内に含まれることとなりました。

路線状況

広島県道63号三次三和線は、交通における利便性の高いルートとして活用されています。特に、国道54号を経由して島根県の松江市や大田市方面と、広島県の東広島市や呉市方面との間を移動する際、国道375号や国道183号を利用するルートと比較して距離が短く、効率的な移動が可能です。このため、広域交通における短絡路としての役割を果たしています。また、三次市の市街地を通過せずに周辺部を迂回できるため、市街地の渋滞を避けるルートとしても利用価値があります。過去には、国道375号の三和地区から三次地区にかけて狭隘な区間が多く存在していた時期があり、本路線がその区間の主要な迂回路として機能し、地域交通を支えていたこともありました。

地理

本路線が通過する自治体は、三次市のみです。沿線では、複数の主要道路と接続しています。

起点：三次市秋町 三和分かれ交差点にて、国道54号（国道183号 重複） と接続します。
三次市上志和地町の川地大橋南詰交差点では、広島県道37号広島三次線 と交差します。
三次市三和町下板木の新下板木交差点では、広島県道440号羽出庭三良坂線 と接続します。
終点：三次市三和町羽出庭にて、広島県道52号世羅甲田線 と交差します。

沿線の自然景観としては、中国地方有数の河川である江の川が挙げられます。また、三次市上志和地町では、この江の川に架かる川地大橋が路線の主要な構造物として存在しており、三次三和線はこの橋を渡って江の川を越えます。

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