広島県道69号千代田八千代線

広島県道69号千代田八千代線

広島県道69号千代田八千代線（ひろしまけんどう69ごう ちよだやちよせん）は、広島県内に位置する主要地方道です。この路線は、山県郡北広島町から安芸高田市にかけて、地域の交通を支える重要な役割を担っています。

概要

本路線は、広島県山県郡北広島町惣森にある地点を起点とし、安芸高田市八千代町上根の上根交差点に至るルートで構成されています。起点は国道433号および国道434号の重複区間に接続しており、終点では国道54号および国道183号の重複区間と交わります。総延長に関する具体的な数値は示されていませんが、実延長は約21.07キロメートルとなっています。比較的短いながらも、山間部を含む地域を通過するため、特に山県郡北広島町南方から安芸高田市八千代町上根の終点にかけての約4.6キロメートル区間は、異常気象時における通行規制の対象となる場合があります。

歴史

広島県道69号千代田八千代線の歴史は、1980年代に始まります。まず、1982年4月1日に、当時の建設省告示第935号によって主要地方道として指定されました。この路線の指定にあたっては、それまでの広島県道320号根野千代田線の全線と、広島県道5号浜田八重可部線および広島県道311号新庄千代田線の一部区間がその基礎となっています。その後、1982年12月6日に広島県告示第1,277号をもって、正式に広島県道として認定を受けました。一度指定された主要地方道ですが、1993年5月11日には建設省により、再び千代田八千代線として主要地方道に再指定されています。

その後の行政区分の変更に伴い、路線の起終点における地名表記に変更が生じています。2004年3月1日には、高田郡内の6町が合併して安芸高田市が誕生したため、それまで高田郡八千代町上根だった終点の地名表記が安芸高田市八千代町上根に改められました。さらに、2005年2月1日には、山県郡の3町（大朝町、芸北町、千代田町）が合併し山県郡北広島町が発足したことに伴い、起点だった山県郡千代田町惣森が山県郡北広島町惣森へと変更されています。

路線の管理体制にも変化がありました。2005年6月1日には、安芸高田市内を通過する区間の管理権限が広島県から安芸高田市へ移管されました。続けて、2008年6月1日には、山県郡北広島町内を通る区間の管理権限も広島県から北広島町へと移譲されています。これにより、現在はそれぞれの自治体が管轄区間の維持管理を担っています。

路線状況と地理

この路線には、一部で他の主要県道との重複区間が存在します。具体的には、山県郡北広島町壬生にある壬生バイパス東交差点から壬生バイパス中交差点の間で、島根県道・広島県道5号浜田八重可部線と重複しています。

通過する自治体は、山県郡北広島町と安芸高田市の二つです。沿線には、中国太郎とも呼ばれる江の川（可愛川）の美しい流れを見ることができます。また、地域の憩いの場である養老温泉や千代田温泉といった温泉施設、さらにはたいどう彫刻村のような文化施設も点在しており、地域の生活や観光にも関わりの深い路線となっています。主な接続道路としては、前述の起終点での国道のほか、重複する島根県道・広島県道5号浜田八重可部線などがあります。

現在、山県郡北広島町の区間は北広島町役場の建設課が、安芸高田市の区間は安芸高田市役所の建設部すぐやる課が、それぞれ管理業務を担当しています。地域の交通ネットワークを形成する上で欠かせない、生活道路および地域間を結ぶ重要な路線と言えるでしょう。

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