広島銀行銀山町支店

広島銀行銀山町支店は、広島市中区に位置する広島銀行の店舗です。この場所は、かつて広島合同貯蓄銀行の本店として使用されており、被爆建造物としての歴史も持っています。

歴史

1937年12月、この建物は「広島合同貯蓄銀行本店」として竣工しました。当時の所在地名は下柳町であり、現在では銀山町として知られています。古代ギリシア風のデザインが特徴的な鉄筋3階建て（地下1階）で、設計は地元の建築家である豊田勉之が担当し、施工は藤田組が行いました。

広島合同貯蓄銀行は、1921年12月に設立された貯蓄銀行です。1922年に貯蓄銀行法が改正され、従来の貯蓄銀行が普通銀行に転換することになったため、広島県主導で県下の数行が合同出資して新設されました。

1945年5月、県内の他の銀行との合併により藝備銀行が発足すると、旧広島合同貯蓄銀行本店は藝備銀行下柳町支店となりました。同年7月には、下柳町支店が本店に統合されたため、建物は警察側の要請により広島東警察署として利用されることになりました。

被爆

1945年8月6日、広島市に原子爆弾が投下されました。当時、広島東警察署として使用されていたこの建物は、爆心地から約1.2キロメートルの位置にあり、爆風によって天井などが破損しましたが、全壊は免れました。翌8月7日には、全壊した広島県庁舎の代替として臨時庁舎として使用され、8月19日までその役割を果たしました。

同年12月1日から2週間にわたり、米国戦略爆撃調査団がこの場所で被爆者への聞き取り調査を行いました。この調査には、アメリカ陸軍情報部の日系語学兵であるワタル・ミサカも参加し、当時の聞き取り資料は現在、広島平和記念資料館に保管されています。

1950年、建物は県警から広島銀行に返還され、広島銀行銀山町支店として再スタートしました。その後、1988年に建て替えが行われ、旧支店の玄関部分のみがモニュメントとして残されています。

金融機関情報

• - 金融機関名: 広島銀行
• - 金融機関名カナ: ヒロシマ
• - 金融機関コード: 0169
• - 支店名: 銀山町支店
• - 支店カナ: カナヤマチヨウ
• - 支店コード: 002
• - 所在地: 広島県広島市中区銀山町3-1
• - 為替制度加盟: 加盟

参考文献

• - 被爆建造物調査委員会 『ヒロシマの被爆建造物は語る』 広島平和祈念資料館、1996年

関連項目

• - 豊田勉之設計で現存するもの

- 竹原市歴史民俗資料館 - 旧市立竹原書院図書館
- 酒泉館 - 旧広島県醸造試験場

• - 銀行建築の被爆建物

- 旧日本銀行広島支店
- 旧帝国銀行広島支店（広島アンデルセン）
- 旧住友銀行東松原支店

外部リンク

• - 広島銀行
• - 銀行図書館 銀行変遷史データベース「（株）広島合同貯蓄銀行」

このように、広島銀行銀山町支店は、その歴史と被爆体験を通じて、広島の歴史を伝える重要な場所となっています。

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