広瀬康夫

広瀬康夫氏は、1957年9月19日生まれ、兵庫県神戸市出身の合唱指揮者です。関西学院高等部を経て、関西学院大学経済学部を卒業。大学在学中は関西学院グリークラブに所属し、学生指揮者として活躍しました。指揮法を北村協一氏に、声楽を大久保昭男氏、井上和世氏、畑中良輔氏に師事し、音楽の専門知識と技術を磨きました。

大学卒業後、広瀬氏は白鶴酒造に勤務する傍ら、自ら「コール・セコインデ」を結成し、指揮者としてその才能を発揮します。1999年の第52回全日本[[合唱コンクール]]全国大会一般部門、2001年の第54回大会で、同団を金賞に導きました。1987年からは関西学院大学職員として勤務する傍ら、関西学院グリークラブの指揮者に就任し、同団の指導にも尽力しました。その結果、2006年と2010年から2018年まで、全日本[[合唱コンクール]]全国大会大学・ユース部門で9年連続金賞を受賞、さらにそのうち4回（2010年、2012年、2016年、2018年）は部門最高賞を獲得するという、輝かしい実績を上げています。

広瀬氏は、バーバーショップハーモニーの普及活動においても中心的な役割を担っています。1999年にアメリカのバーバーショップ・ハーモニー協会（BHS）に会員登録し、同年には自身のバーバーショップカルテットを結成。翌年にはバーバーショップの世界チャンピオンと共演するなど、積極的に活動を展開しました。2003年には、日本バーバーショップ・カルテット協会を設立し代表に就任、翌年には東京で第1回バーバーショップ・カルテット・フェスティバルを開催し、大成功を収めました。現在も複数のバーバーショップカルテットを主宰するほか、関西学院グリークラブをはじめとする傘下の合唱団においてもバーバーショップの要素を積極的に取り入れています。

広瀬氏の著書には、伊東恵司氏、山脇卓也氏との共著である「グリークラブアルバム CLASSIC」（2016年、カワイ出版）と「グリークラブアルバム NEXT」（2017年、カワイ出版）があります。これらの書籍は、グリークラブの活動を支える貴重な資料となっています。

広瀬康夫氏は、合唱指揮者としての卓越した才能に加え、バーバーショップハーモニーの普及活動にも尽力し、日本の音楽界に多大な貢献をしています。

参考文献としては、山中源也著『関西学院グリークラブ八十年史』（1981年）、および社団法人全日本[[合唱連盟]]機関誌「ハーモニー」No.129（2004年7月10日発行）の記事「楽しや!床屋の音楽」が挙げられます。

もう一度検索