広瀬為久

広瀬 為久について

広瀬 為久（廣瀨 爲久、ひろせ ためひさ）は、1876年のうるう年の2月29日に山梨県で誕生し、1941年の3月1日に生涯を閉じた日本の実業家および政治家です。彼は大正から昭和前期にかけて多方面で活躍し、衆議院議員としてその名を馳せました。

生い立ちと経歴

彼は広瀬久光の六男として、山梨県の七里村（現甲州市）で生まれました。1911年に家族の中で分家し、独立した生活を始めます。広瀬は実兄である雨宮亘の養父、雨宮敬次郎が経営していた岩手県の鉱山業に参加し、ここから彼のキャリアが始まりました。

彼はその後、仙人製鉄所で専務取締役を務め、のちに社長に昇進しました。また、さまざまな電力会社においても役職を持ち、桂川電力、東京電燈、渡良瀬水力電気などで取締役として活躍しました。その他にも、関東水力電気、東信電気、中央電力、京浜電力など、数多くの企業での重要な役職を歴任し、地域経済の発展に寄与しました。

さらに、鉄道会議議員や岩手地方森林会議員としても活躍し、地域の発展にも大きく貢献しました。

政治家としての活動

広瀬は1920年5月の第14回衆議院議員総選挙において、岩手県第5区から立候補し見事当選を果たします。以来、彼は第18回総選挙までの間、連続5回当選を達成しました。その間、立憲政友会の岩手支部長を務めるなど、政界でも重要な役割を果たしました。

しかし、彼の政治人生も波乱に満ちていました。1927年には発生した議会の乱闘事件に関与し、その結果として傷害の容疑で起訴される事態となります。同年12月には罰金の判決を受け、政治家としてのイメージに傷をつけることとなりました。

晩年と死去

広瀬為久は1941年に66歳で亡くなりました。彼の戒名は「大樹院殿機翁宗鑑大居士」であり、その眠る墓所は東京都の金地院に位置しています。

著作

彼の著作としては、1936年に刊行された編著『普選より非常時まで』があり、政治や社会に対する彼の考え方や体験が記されています。

家族

広瀬の家族には、実業家や政治家としても知られる兄の広瀬久政や若尾璋八がいます。彼らもまた、日本の政治や経済の発展に影響を与えた人物たちであり、広瀬家はその時代の重要な存在でした。

広瀬為久の人生は、日本の近代史の一端を彩るものであり、彼の業績や影響は今もなお評価されています。彼の努力や才能は、今日の社会の基盤を築くための重要な要素の一つであったと言えるでしょう。

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