廖磊

廖 磊の生涯と業績

廖 磊（りょう らい）は中華民国の軍人であり、新広西派の主要な指導者の一人です。彼は、長い軍歴の中で数々の戦争に参加し、その名前は国民革命軍の一翼を担ったことから幅広く知られています。

初期の経歴

廖は1906年に桂林で広西陸軍小学堂に入学し、1911年に湖北陸軍第三中学を卒業しました。辛亥革命が勃発すると、彼は革命派の一員として清軍と戦い、負傷を負います。中華民国が成立した後、1913年には陸軍第一予備学校に入学し、翌年には保定陸軍軍官学校に進んで卒業を果たしました。卒業後、廖は湘軍に所属し、1920年には団長に昇進しました。

国民革命軍と北伐

1926年、湘軍の唐生智が国民革命軍に参加すると、廖もその一部となり、第8軍第4師の副師長として北伐に志願しました。北京政府軍との戦闘で数々の功績を上げ、1927年には新広西派の指導者たちと共に寧漢戦争に参与しますが、唐の指導の下で敗北。その後、湖北に留まり、新広西派に組織変更されます。これにより廖は国民革命軍第36軍軍長に昇進しました。

新広西派での活動

廖は新広西派の第4集団軍として北伐に参加し、数多くの軍功を挙げました。北伐後は第36軍を指揮し、1929年の軍縮後も第53師を統率しました。蔣桂戦争が勃発すると、彼は新広西派に留まることを選び、蔣介石からの圧力にも対抗しました。結果的に師長を辞任し、ようやく広西省に戻りました。

1930年には新広西派の護党救国軍で参謀長を務め、中原大戦では蔣軍と交戦し、広西侵攻を阻止しました。また、1931年には第7軍の軍長に就任し、広西における軍事的統治を強化しました。コミュニストの蜂起やヤオ族の反乱の鎮圧に関与し、その手腕を発揮しましたが、紅軍の長征に際しては敗北を喫するなど、常に厳しい状況に直面しました。

日中戦争とその死

1937年、日中戦争が勃発し、廖は第11集団軍副総司令、第7軍軍長として日本軍と対峙します。その後、彼は第21集団軍の総司令に昇進し、数々の戦いで指揮を取りました。戦局が厳しくなる中、廖は安徽省を抗日運動の拠点として整備し、軍事訓練や行政改革を推進しました。しかし、その容共的な姿勢は反共派からの反発を招くことになります。

1939年10月23日、廖は脳溢血により突然倒れ、50歳（満49歳）でこの世を去りました。彼の死は、新広西派の政治と軍事の行き方に影響を与え、その後の在り方を変える一因となりました。廖の後任には李品仙が抜擢され、反共路線への転換が進みます。

廖磊の生涯は、激動の時代の中での軍人としての誇りや、彼を取り巻く政治的な葛藤の象徴とも言えます。彼の業績は、今後も中華民国の歴史の中で重要な位置を占めることでしょう。

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